デストピア経典~曼荼羅畑でつかまえて(三代目)

B級カルトな特殊映画、ホラーにアニメに格闘技、酒にメタルにフィギュアに銃。日頃世間ではあまり顧みられる事のないあれやこれやを過剰なる偏愛を以てご紹介いたします。

持病:肺癌。特技:悪魔祓い。 コンスタンティン

イメージ 1

近年稀に見る怖さという評判を聞きつけ(監督がタイ・ウェストという事もあって)「インキーパーズ」を観始めたらこれがグダグダの極み。

いつ怖くなるんだ? ってかいつ話が回り出すんだ? 別に派手なシーンとか無くてもいいからホラーとして、いや映画として機能してくれ!

という想いも虚しく、約50分でリタイア(ゴメンよ、タイ・ウェスト)。

何か口直しを…という極めて心の渇いた状態での鑑賞だったので、かなり評価が甘くなっている事をお断りしておきます。

コンスタンティン
(2005年/フランシス・ローレンス監督)


ジョン・コンスタンティンキアヌ・リーヴス)は子供の頃から見えないはずのものが見えてしまう特殊能力保持者。

かつて自殺を図った為、地獄行き確定。何とか魂の負債を返済して天国に行けるようにと、エクソシズムに精を出す日々。

しかし、返済期間はあと僅か。15歳から吸い続けている煙草が両肺に進行性の癌を呼び込んでしまったから。

一方、霊感の強い女を依り代に人間界に押し入ろうと画策するサタンの息子。誕生に必要なのは運命の槍ロンギヌスの槍の事か)に付着したキリストの血。

なかなかに面白い設定ですが、元々がアメコミなので話も絵面も荒唐無稽。

「ゴッド・アーミー」と「エンド・オブ・デイズ」の中間って感じです。

キアヌも依り代となる女刑事(レイチェル・ワイズ)も頑張っていましたが、クライマックスで唐突に現われるお茶目なサタン(ルシファー/ピーター・ストーメア。写真下)が全部持っていってしまいました。

神も悪魔も人間界には直接干渉できない(その任を担うのはハーフブリードと呼ばれる半天使、半悪魔。だからサタンの息子は役所のような手続きを踏んで現出しようとしている)という設定の割には、サタン本人はひょっこり普通に出てきたのが妙に可笑しかったです。

天使側ハーフブリードのガブリエル(ティルダ・スウィントン。写真中央。←大天使とは別キャラ…らしい)がニュートラルな凛々しさで素敵でした。

※参考:「ゴッド・アーミー/悪の天使」→2009年4月10日/11日
    「悪魔vs警備員(ハンデ無し)。 エンド・オブ・デイズ
     →2012年5月24日