デストピア経典~曼荼羅畑でつかまえて(三代目)

B級カルトな特殊映画、ホラーにアニメに格闘技、酒にメタルにフィギュアに銃。日頃世間ではあまり顧みられる事のないあれやこれやを過剰なる偏愛を以てご紹介いたします。

誰が払うか、そんな金!② アメリカは税金を信じない。

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アメリカで最初に作られた酒って何でしょう。

答えはラム。

ラム酒作りは、悪名高き“三角貿易”によって発展してきた訳ですが、当時アメリカを支配していたイギリスは大財政難。

「金がねえ~、どーする?」

「そりゃ植民地からぼったくるしかねーべ」

取れる所から盗る、という安直な結論は古今東西変わりなし。

英国「んじゃまずはラムの原料の砂糖・糖蜜に税金掛けるべえ」

米国「誰が払うかそんな金!」

英国「ん~この法律じゃぬるいか。もちっと厳しくすべえ」

米国「誰が払うかそんな金!」

英国「くっそ~、また廃案かあ。じゃ今度は印紙税でどうだ」

米国「だ~れ~が~は~ら~う~か~そ~ん~な~か~ね~!」

アメリカ独立戦争勃発!

まあ、勿論、ほかにも色々な要因があるのですが、この砂糖・糖蜜法→砂糖法→印紙法という流れが、独立の端緒になったのは間違いないようです。

※戦火の詳細に関しては、メル・ギブソンの「パトリオット」(写真2枚目)をご覧ください。って昨日から大活躍だなメル・ギブソン

フレンチ・インディアン戦争でイギリスにカナダをもぎ取られたフランスがアメリカを後押しするという皮肉なオチがついて、1783年アメリカ独立。

また、砂糖の他にも、スコットランド同様、麦芽に対する重税も幅を効かせておりました。
当然、蒸留業者は「誰が払うか、そんな金」スビリッツを大解放。

本国の手が届かない内地へと歩を進めていき、そしてスコッチとは全く違う新しいウイスキーを作りだすことに成功するのですが、そのお話は次回。