母の訓えに従って…。 ジンジャーデッドマン
殺人鬼の怨念がクッキーに乗り移り・・・クッキー?!
生姜を効かせた人型のクッキー、それがジンジャーブレッドマン。そこに死刑囚の魂が宿ってジンジャーデッドマン。
想像しただけで身の毛がよだちます(笑)。
「ジンジャーデッドマン」(2005年/チャールズ・バンド監督)
頭のネジが緩んだ殺人鬼ミラード(写真上)に父と兄を殺された少女リー。
「後始末はきちんとしなさい」という母の訓えに従ってリーも手にかけようとしますが、間一髪命拾い。
逮捕されたミラードは死刑。死体は焼かれて灰となり母の元へ。
一方リーは成長して父と兄が経営していたパン屋をきりもり。アル中グダグダの母と、目の前にできた全国チェーンのパン屋と、その経営者の娘(超性格悪い)に悩まされながらも健気に暮らしておりました。
ある日届いたジンジャーブレッドの粉。それはミラードの遺灰を混ぜ込んだミラード母からの贈り物。
そうとは知らず、いつものようにその粉を使って特大のジンジャーブレッドを焼き上げるリー。オーブンから出てきたのはご陽気な殺人鬼ジンジャーデッドマン。
その愛らしさは思わず“バスケットケース”に入れたくなる程(きっと仲良しになれるぞ)。
ここから、ジンジャーデッドマン(長いので以下ジンドマンと略)とパン屋従業員の血で血を洗う抗争が厨房から一歩も出ないまま激しく展開いたします。
まあ、ジンドマンの目的がリーの命にある以上、舞台を広げる必要もないわけですが、立て籠もる必要もないわけで。
とっとと外に出て警察でも救急車でも呼べよ、リー。
ちょいワルな幼馴染が持っているマグナムは無限弾。おいおい、バイオハザードの短時間クリア特典じゃないんだから、何発撃ちゃ気が済むんだ?
ジンドマンも小脇に抱えて連射していますが(写真2枚目)、マグナムだぞ。Bloody Handだぞ。
クッキー如きが反動抑え切れるわけないだろ(ハルク並の腕力って事か)。
憑依・転移といった荒業も繰り出して、「チャイルド・プレイ」+「ザ・ショッカー」な趣きと言えなくもないのですが、何せクッキーのやる事ですから。
1時間強というランニングは己を知っている潔さ(94分と表記しているデータベースが多いですが嘘です)。
基本、駄目駄目。でも憎めない…愉快な奴ですジンドマン。