『何も変化しない観察対象に私はもう飽き飽きしている。ヒューマノイド・インターフェイスである私は強硬手段で情報爆発を誘引し、その観測によって情報収集する。そういう設定…』
『はあ? どこのクラス委員長のつもりだよ』
『あなたを殺してニャル子の出方を見る』
と「這いよれ!ニャル子さん」第8話「ニャル子のドキドキハイスクール」(長いので以下“ドキドキ”と略)でクー子(写真上)に引用された…(嗚呼、「エンドレスエイト」の時と同じ前フリだ!)。
クラス委員長とは勿論、「涼宮ハルヒの憂鬱」の朝倉涼子(写真2枚目)のこと。
この回はいつにも増してアニメ系のパロディが百花繚乱なのですが、メインは「ハルヒ」。
で、ネタ元であるハルヒ自体も覗いてみればオマージュ満開。ここに引用の多層構造を見ることができます。
「涼宮ハルヒの憂鬱/ライブアライブ」(2006年放送時第12話/山本寛脚本・コンテ・演出)
「ドキドキ」でバニー・コスプレのニャル子(写真3枚目)がバンド演奏しようとするのは本作からの引用。曲名の「邪神Knows」は、同作「The God Knows」から。
オリジナルは、ニャル子に「超絶作画の名シーン」と呼ばれるライブシークエンスです。
舞台は学園祭。ハルヒと長門有希がメンバーの負傷により舞台に立てなくなった軽音の女子バンドに助っ人参戦するという設定。
お話のベースは映画「リンダ リンダ リンダ」。
突然の雨で外にいた来場者が雨宿りを兼ねてステージのある体育館に集まってくるという状況も含めて綺麗に踏襲しています。
ご丁寧に映画で助っ人ボーカルの交換留学生ソン(ペ・ドゥナ)が学園祭に出していた日韓友好展の会場前をキョンが通り過ぎるという前フリも。
余談ですが、一瞬映る「純喫茶 第三帝国」という出店は、「うる星やつら2/ビューティフル・ドリーマー」であたる達のクラスが出していたものです。
そう言えば、ラムの願望で“学園祭前日”を永遠に繰り返すという「ビューティフル・ドリーマー」の設定は「エンドレスエイト」の雛形と言えそうです。
学園祭は学園ドラマの華。引用のミルフィーユは今後もどんどん厚くなるのでしょう。