古くは「悪魔のいけにえ」、最近だと「ラスト・エクソシズム」。
都会人がアメリカ南部に行ってエライ目に会う所謂Hillbilly Horrorの一編。
しかも南部の特産品(?)ヴードゥー絡みの呪術ホラー。
「スケルトン・キー」(2005年/イアン・ソフトリー監督)
ルイジアナ州ニューオリンズの邸宅(リメイク版「テキサス・チェンソー」のヒューイット邸に似ている)に住み込みで雇われた看護士キャロライン(ケイト・ハドソン)。
家には脳梗塞で倒れたベン(ジョン・ハート)と甲斐甲斐しく世話を焼く妻ヴァイオレット(ジーナ・ローランズ)が。
キャロラインが渡された全室共通の合鍵(スケルトン・キー)。しかし、物置部屋の奥にこの鍵でも開けられないドアを発見。
全ての鏡が取り払われた邸内。かつての所有者の写真が後生大事に飾ってある居間。そいて聴かされる過去の惨劇。
開かずの間には呪術に使う小道具が所狭しと…。
信じる者にしか効力を発揮しない呪術、ヴードゥー。
伏線の張り方が丁寧で、一歩先は読めるが二歩先は読み難いという良質な脚本と、ドッカンバッタンなコケ脅しを排した演出がじわじわと盛り上げていきます。
(逆にドッカンバッタンが無かったから、劇場未公開になっちゃったんだろうなぁ…)
終わってみれば、なるほどじゃアレもこういう事だったのか、と遡及的に合点が行く作りになっているのですが、オチが分かってしまうと魅力半減なので、是非予備知識無しでご鑑賞ください。