嗚呼、正月休みも終わっちまった。仕事始めに相応しい、やる気満点の映画をご紹介だ!
「恐怖!キノコ男」
(2005年/デイヴ・ワスカヴェッジ監督)
こんな作品がDVDになっている(つまり買い付けた馬鹿がいる)事に乾杯しましょう。世界は自由に満ち満ちています。
冒頭、とある民家の地下室でビーカー1個、試験管1本の機材でなにやら調合している男。
カットは変わりますがカメラ完全固定。恐らくカメラを据えては演技、場所を変えては演技、という一人芝居&一人撮影をしていたのでしょう(勿論ビデオ撮り)。
何を造っているのか皆目分かりませんが、実験は成功したようです。謎の液体をアタッシュ・ケースに入れた男は(母親が予約した)ペンションへ。
大自然が売り物のペンション(どう見てもただの民家だが)には口数の多い女オーナー、人体自然発火の持病があるプロレスラー、不動産屋にサバイバルオタクが。
男がペンションに入る時、ステップでコケてアタッシュから試験管がポロリ。砕けた試験管から謎の液体がたらーりたらり。そこには何故かキノコが。
で、まあ、ご推察の通り、このキノコが巨大化・凶暴化して襲って来る訳です。
こちらの予想を裏切ったのはその形態。
どう見ても指人形です(写真1枚目)。
いや、それはいい(よくないけど)。問題は次。人間大成長バージョン。
布を被せた笠にカーテンを巻きつけただけ。
しかも、追い風が吹くと中の人のヒップラインが丸分かりという安普請。これをキノコと言い張るか?!
噛まれると(口があるんですよ)、傷口からキノコがポロポロ生えてくる(藤壺かよ?)。
仕舞にゃ手まで生えて、サバイバルオタクと棒術対決(写真3枚目)。
こんなものでも造るのは大変なようで、後半はポリゴンの安いCGキノコがにょろにょろ生えてきます(写真4枚目)。
キノコをゾンビに置き換えるとまんま「ゾンビ自衛隊」なのですが、これを観た後だと「ゾンビ自衛隊」がハリウッド超大作に思えてきます。
友達が夏休みに撮って、仲間内だけで観るのなら微笑ましい作品ですが、商業ルートに乗せるとなると…。
買い付けたZeyliv(君ら、アルバトロスを超えたよ)は、「マタンゴ」100回観直しの刑です。