想像しただけでチビチビです(笑)。
ここは雪国フィンランド。本場のサンタは一味違う(年、明けちゃいましたが、もう1発サンタ・ネタを)。
ロシア国境付近にある寒村。村人の生計はトナカイ・ハンティング。
しかし今年は不猟。何者かがトナカイを全滅させてしまったから。
眼前に広がるトナカイの死骸。見上げれる山の頂では多国籍企業が地質調査とやらでダイナマイトをちゅどんちゅどん。
『あいつらだ。あいつらのせいで狼が山を降りてトナカイを襲ったんだ。何が立ち入り禁止だ。損害賠償させてやる!』
勢い込んで乗り込んだら既に無人。目の前にはでかく深い縦穴。
『地質調査だと?! これは発掘作業だ。奴ら何を掘り出してやがったんだ』
彼らが発見したのは氷に包まれたサンタクロース。世界中に広がったプレゼント爺さんではありません。悪い子供を悪魔に渡す地獄の使いです。
サンタ衣装の爺さんと男の子が向き合っている写真から、ETチックなファンタジーを想像していたのですが、完全にトンデモ映画でした。
引き上げられた氷塊はさながら巨神兵の揺りかご。
一緒に覚醒した全裸白髭爺軍団(サンタの眷属たる妖精。一般にサンタと呼ばれるキャラの元になった人たち)が氷を溶かしてサンタを復活させるべく奔走。
村中のラジエーターをかっぱらって温度上昇。生贄(?)のため村中の子供を誘拐。
夜の雪原を全裸爺がひた走る。
悪魔(サンタ)×サンタ盗掘を狙う多国籍企業社長×生活崖っぷちの村人。
さて、最後に笑うのは誰でしょう。
と書くとすげー面白そうに聞こえるかもしれませんが、後半の展開が説明不足にも程がある“観客置いてきぼり攻撃”で、呆気にとられたまま幕となります。
「いや、つまり君は何がしたかったんだ? その行動の根拠は何だ? そのビジネスはどのように成り立ったんだ?」
もう“?”の大名行列です。現地人の“サンタに関する基礎知識100”とかがあればすんなり理解できるのでしょうか。
何か“希少輸出品(レア・エクスポーツ)”として配送されるサンタの絵柄を撮りたかっただけのような気がします。
前半の展開がいい感じだっただけに、後半のグダグダ加減が実に残念です。