デストピア経典~曼荼羅畑でつかまえて(三代目)

B級カルトな特殊映画、ホラーにアニメに格闘技、酒にメタルにフィギュアに銃。日頃世間ではあまり顧みられる事のないあれやこれやを過剰なる偏愛を以てご紹介いたします。

バラライカは撃てるかね。 ウォー・オブ・ザ・デッド

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第二次大戦中、ナチスはゾンビの研究を進めていた!

ノルウェーでは自らゾンビになり、最近では月の裏側に秘密基地まで造っていた事が発覚したナチス・ドイツです。国をあげてハーバート・ウェストしていても不思議はありません。

「ウォー・オブ・ザ・デッド」(2011年/マルコ・マーキラークソ監督)

なに人だよ、マーキラークソって。アメリカ、イタリア、リトアニアの合作だからリトアニア人か。

1939年(ソ連フィンランドに侵攻した年ですね)、ナチスは、フィンランドソ連の国境沿いでロシア捕虜を使って不死(Anti-Death)の研究をしておりました。

が、2年で実験中断。記録抹消。被験者墓地に放り込んでバックホーム

この破棄された実験施設の傍ではソ連軍とフィンランドアメリカの混成部隊が真面目に戦っておりました。

後はまあ、大体想像通りの展開になるのでストーリーを追うのはこれでおしまい(笑)。

今回は彼らの使っている武器について。

フィンランドアメリカ混成軍が持っているドラムマガジンサブマシンガン

フィンランドサブマシンガンと言えば「SUOMI-M31」。

フィンランドに侵攻したソ連4個軍70万人を一時的とは言え国境外に追い出した影の立役者です(フィンランド駐留中のドイツ軍も使っていました)。

当然、ここで混成軍が持っているのもSUOMI…と思ったら、シルエットが微妙に違う。特にボルト後部とトリガーガード内。

ネットで写真拾って拡大してみたら…ありゃこれはPPSh-41ではありませんか(ちゃんとトリガーガード内にセミ・フル切り替えセレクターがある)。

フィンランド軍に苦戦したソ連軍が、SUOMIを参考に(鹵獲して持ち帰り)造ったサブマシンガンで“バラライカ”“マンドリン”の愛称で知られています。

正式採用は1940年12月なので存在することに問題はありませんが、フィンランド軍が使っているのはちょっと、いやかなり変。

とりあえずドラム式ならOKって感じだったのかもしれませんが、これは日本軍が南部小型拳銃のかわりにルガー(マーク1)持っているようなもので、やはり違和感があります。

因みにドイツ軍はPPSh-41を鹵獲してMP717(r)って名前付けて使用していたそうです。

上には上がいるもんだ。

※参考:「冬山を甘く見ちゃいかん(笑)。処刑山/デッド卍スノウ」
      →2012年7月20日