デストピア経典~曼荼羅畑でつかまえて(三代目)

B級カルトな特殊映画、ホラーにアニメに格闘技、酒にメタルにフィギュアに銃。日頃世間ではあまり顧みられる事のないあれやこれやを過剰なる偏愛を以てご紹介いたします。

大いなる助走。 CLANNAD/渚編・智代編

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逆価格破壊の国内版に対抗した北米版廉価BD-BOXの後半戦。

この手のキャラ・デザインに慣れていないので、最初に彼女たちを見た時は、

「うわ、皆目がでっかくて区別がつかねえ! 目印は何だ。アホ毛と右リボンと左リボンとカチューシャとボンボンと…」

と大混乱でしたが、前半の風子編でどうにか識別可能になりました(仕方ないだろ、ジジイなんだから)。

CLANNAD[北米版BD-BOX]」

(2007年10月-2008年3月/石原立也監督)


中盤は“天才少女”一ノ瀬ことみ(写真2枚目のバイオリン少女)編。そこから坂上智代(写真下)の生徒会長選挙イベントを挟んで、ようやく本来の渚ルートへ立ち戻り。

念願の演劇部再始動から学園祭へ。

ここでの渚初舞台が第一期のクライマックスになるわけですが、やや盛り上がりに欠ける残念な結果に。

自分のために両親が各々の夢(父:役者、母:教師)を諦めたと思っている渚が、その葛藤を乗り越えて舞台に立つ、というお膳立てなのですが、その説得(鼓舞)を衆目の面前でやってしまったのは失敗でしょう。

舞台で立ちすくむ役者を両親・恋人が大声で激励したら、客は引くぞ、普通。

ここは「フル・モンティ」のように楽屋でやってしまうか、「コヨーテ・アグリー」のように本人だけに分かる無言のアピールで処理してほしかったです。

これまで断片的に挿入されてきた“幻想世界”と“現実世界”が初めて交錯する瞬間でもあり、泣く気満々で観ていたので、ちと肩透かしを喰らった気分でした。

気分直しと言っては渚に失礼ですが、巻末には渚ルートを主軸にしたために割愛せざるを得なかった坂上智代ルートを最後まで描いた「もうひとつの世界 智代編」が収録されています。

個人的イチオシ・キャラは智代だったので、これは嬉しいおまけでした(どうやら私はツンデレ萌えのようです)。

さ、これで「AFTER STORY」に臨めます。まだ先は長いな…。