デストピア経典~曼荼羅畑でつかまえて(三代目)

B級カルトな特殊映画、ホラーにアニメに格闘技、酒にメタルにフィギュアに銃。日頃世間ではあまり顧みられる事のないあれやこれやを過剰なる偏愛を以てご紹介いたします。

存在と記憶。CLANNAD(北米版BD-BOX)/風子編

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番外編含め全24話。国内版BD-BOXを買うと定価62,580円!

北米版BD-BOXなら(どこで買うかにもよりますが概ね)5,000円!

しかも、いらん特典てんこ盛りで無駄にがさばる国内版紙箱と違い、通常ケースに器用に3枚。よ、収納上手!

北米版が安いのではなく、国内版の価格が常軌を逸している、と考えるべきでしょう。

どんだけぼったくれば気が済むのよ…(この値付けでないとペイしないと言うなら、業界構造そのものが狂っている)。

おっとあまりの価格差に話が横道に逸れました。では、本題。

CLANNAD[北米版BD-BOX]」

(2007年10月-2008年3月放送/石原立也監督)

 

KEYの原作ゲームは未プレイ。

ハルヒ」と同じ京アニ石原立也というラインからの興味で手を出しました。

舞台(の起点)は、私立光坂高等学校。バスケットボールのスポーツ特待生として入学したものの、ある理由から挫折し目的を見失った(遅刻・さぼりの常習犯という程度の可愛い)“不良”、岡崎朋也が主人公。

彼が学園で出会うヒロイン達(展開上当然ですが複数。自分の学生時代とのあまりのギャップに失神しそうになります)との交流と成長の物語。

メイン・ヒロインは古河渚。病弱なため長期欠席が多く、3年を留年。

彼女の「廃部状態の演劇部再建」活動を朋也がアシストする、という基本線に様々なヒロインが関わってくる、という構成です。

最初のヒロインは伊吹風子

姉である公子(光坂高校の元教師)の結婚式をたくさんの人に祝ってもらう為、自分が彫ったヒトデの彫刻(招待状代わり)を多くの人に渡している謎の少女。

しかし、公子の妹・風子は高校入学直前に交通事故に合い、現在も病院で昏睡状態…。

昏睡中の妹を置いて自分だけ幸せになるなんて…という公子の迷い。なんとか幸せになってもらいたい風子の願い。

初めは皆に見えていた風子が関係の薄かった人間から見えなくなり、やがて風子の記憶そのものが消えていく…。

『おかえりなさい、風子ちゃん。いるのよね、まだ、そこにいるのよね…。でも、見えない。風子ちゃんが見えない!』

風子の事も公子の結婚式の事も皆の記憶から消え去った結婚式当日。そこには…。

出会い→ほのぼのとした交流(軽い笑い)→隠された事実→感涙(うるうるさめざめ)という泣かせの鉄板フォーマット。

1話1話のエピが際立っているわけではありません。

全体を通じてじわじわと来る遅効性ウイルスの様な構成です。

なので、鑑賞時は一区切りまでを一気に観てしまう事をお薦めします(風子編の場合、1-9話)。

北米版BD-BOXはDISC1に風子編がまるっと収録されており、連続鑑賞には好都合です。

その他のヒロインについても追い追い…。

また、日本アニメ(特にTVシリーズ)の北米版BD-BOXを幾つか購入してみましたので、折りを見てレビューしていきたいと思います。