色々がっかり、後からびっくり。 ゾンビネーター
昔務めていた会社の近くに本当にマズイ定食屋がありまして。
不味いって分かっているんだから行かなきゃいいのに、何故か忘れた頃に誰かが「なあ、たまにはアタりに行かないか?」なんて言い出しやがる因業な店。
久しぶりに食べてみるとやっぱり不味くて、店を出る時は皆して「いやあ、不味かったなあ」「よく金とるよなあ、あの味で」…
本作を観て舌先にあの日の味が蘇えりました。
「ゾンビネーター」(2012年/エイダン・ベリゼア監督)
治安が悪く、観光資源が線路(?)しかない田舎町ヤングスタウン(オハイオ州)。
ファッション・ブロガー(何だそれ?)の女性(「ゾンビ革命」に出てきたオカマに似ている)を追うドキュメンタリーの撮影中に突如街がソンビまみれ。
逃げ惑う若者の前にターミネーター・コスプレ親父が颯爽登場!
ショットガンで並み居るゾンビをズッコンバッコン(嗚呼、書いていて虚しい)。
まず、ファッション・ブロガー女のドキュメント部分がウルトラつまらない(「悪魔のいけにえ」冒頭部を間違って解釈している。ってかホントいい加減POVはやめようよ)。
この女の仲間の若者とのやりとりとか殺してやりたいくらいつまらない(多分、ゾンビもそう思って出て来たんだと思う)。
どうやらカメラは2台あるようなのですが、相互の位置関係が滅茶苦茶。
明らかに互いが映りこんでいなければならない(被写体を前後で捉えているような)アングルを平気で繋いじゃったり(実際に使用したカメラは1台だったのかも)。
別行動をとっているはずの学生グループをきっちり両方押さえていたり(すげー機動力)。
ゾンビネーターのおっさんは身体重そうだし動きにキレないし。
街のゾンビ化が軍の陰謀ってもはや中学生でも恥ずかしくて口にしない真相です。
軍の現場責任者である大佐(パトリック・キルパトリック)とゾンビネーター親父(大佐の部下だったらしい)が勝手な理屈をだらだら垂れ流して、何が解決したわけでもない喧騒のうちに暗転、ジ・エンド。
清々しいがまでの駄目っぷりです。
しかし、私が驚いたのはこの後(いや、クレジット後にびっくりするエピローグがあったとかって話じゃなくて後日談)。
レビュー用に画像を探していたら「ZOMBINATOR2」の写真が!
続編があるのか!?(もしくはこれから作るのか?!)
もっと驚いたのが、IMDbのユーザー・レイティング。8.1点/10点(45人)。
は、はってんいち? 10点満点ではってんいち?
待て待て待て。これはカルトなのか? どう見てもただの低予算駄目駄目馬鹿映画だが、俺の認識がおかしいのか?
ゾンビのためなら金と時間をドブに棄てる事も厭わない“愛ある限り観続けましょう”な猛者がいらっしゃいましたら、その眼で確認してください。
※多分、同じ箱に入る駄目駄目ゾンビ↓
※参考:「折角の素材をドブに…。塹撃ZANGEKI」→2012年4月15日