「ふーん」
それまで尊敬と羨望に溢れていた視線が一気に不信と侮蔑の眼差しに。
頼む、もう許してやってくれ。
「私がモテないのはどう考えてもお前らが悪い/喪8・モテないし、見栄をはる」
(2013年8月27日放送/玉村仁演出)
従姉妹のきーちゃんがやってくる。
中学生になったきーちゃんがやってくる。
…マズい。小学生相手ならありもしない恋愛話(彼が体ばかり求めてきて困っている、など)をいくら吹かしてもバレる心配はなかった。
しかし、中学生になったきーちゃんにそんな戯言は通じない。きっと彼女はこう思うだろう。
「こいつ、処女膜で話してるなー」
何とかしなければ。きーちゃんが家に着くまであと数時間。まずは服装だ。イケてるビッチな服に着替えなければ…。
性の最先端を行くお姉ちゃんを演じるため、嘘に見栄を重ねて焼いて…。しかし、その全てが一瞬で瓦解する悪夢が…。
人間、正直に生きるのが一番…なのですが、そういう悟りの境地に達するのはもうちょっと年輪を重ねてから。
人の眼が全ての高校時代にそんな言葉を思いつく余裕なぞあるはずもなく。
これまでは“ひとりバックドロップ”でしたが、今回は明らかな自爆(全て自己責任なので同情の余地無し)。
1話から数えて最もイタい、ツラい、観るに忍びないエピとなりました。
最終的なきーちゃんの心境の変化(軽蔑→憐憫→親族愛)が素晴らしい。この子まだ中学生なのに天使の羽を持っているのかもしれません(中の人、釘宮だし)。
本作、毎週楽しんで観ておりますが、録画したものを観直そうという気になりません。
…と思っているのは私だけではないようで、円盤の販売・予約状況は芳しくないようです。
これを何度も観るってのはかなり屈強な精神力が必要だと思います。