『守ってもらえますか、御坂さんを。いつでもどこでも駆けつけて彼女を守ってくれると約束してくれますか?』
『(無音)』
『まったく…。最低の返事だ』
常盤台中学理事長の孫、海原光貴の顔を借りて御坂美琴に近づいたアステカの魔術師エツァリを退けた上條当麻。彼らはひとつの盟約を結びます。
上條の台詞は音声がカットされていて聞くことはできませんが、このやりとりを物陰で聞いていた御坂は顔を真っ赤にして、
『あいつは無自覚でああいう事を言う奴なのよ。私が特別ってわけじゃないんだから。勘違いだって分かってんだけど…紛らわしいのよ、あのバカ!』
8月31日。夏休み最後の日。お昼前後の出来事でした。
「とある魔術の禁書目録/第18話・偽者(レプリカ)」(2009年2月放送/橘秀樹演出)
今月初めにご紹介した「とある魔術の禁書目録/エンデュミオンの奇蹟」BDの音声コメンタリーで分かった事ですが、上條当麻役の阿部敦は「とある科学の超電磁砲S」(以下Sと略)シスターズ編終了時に“はい、お疲れさま”でアフレコルームを追い出されたんだとか。
つまり、現在放送中のS後半エピに上條の新規の出番は無いという事です。
S終盤エピ「Silent Party」はメガネ野郎が出てくるたびにテンションが下がるので、代わりにシスターズ編の後日談を順次ご紹介いたします。
上條がアステカの魔術師(←Sでも存在だけは匂わせてました)に追われる事になる8月31日の深夜0時過ぎ、アクセラレータはひとりの(限りなく幼女に近い)少女と出会います。
彼女の名前は“打ち止め(ラストオーダー)”。シリアルナンバー20001。シスターズの最終ロットです。
「第19話・打ち止め(ラストオーダー)」
明けて8月31日午後、アクセラレータはレベル6シフト計画の中枢に居た科学者、芳川桔梗から恐るべき話を聞かされます。
ラストオーダーがミサカネットワークの司令塔である事。
レディオノイズ計画に関わっていた科学者、天井亜雄(Sでもチラっと顔出してましたね)がラストオーダーに不正なプログラム(ウィルス)を上書きした事。
このウィルスが起動すればミカサネットワークを通じてシスターズが大暴走を始める…。
1万体近いシスターズが人間に対して無差別攻撃…。
芳川が提示した選択肢はふたつ。
ひとつは天井亜雄を捕らえてウィルスの仕組みを吐かせて事件を解決する事。
もうひとつは、起動前のウィルスを抱えたラストオーダーを保護して培養器の中に戻す事。
『好きな方を選びなさい。もっとも君は守るより壊す方が得意でしょうけど…』
『どっち取りゃいいかなんか誰にだって分かるじゃねえか』
ラストオーダーの資料と感染前の人格データを掴んで走り出すアクセラレータ。長い1日が始まりました。