よもや“接客8大用語”で泣かされるとは…。 勇しぶ。♯2
「あ…あ…ありがとうございました!」
よもや“接客8大用語”で泣かされるとは…。
「勇者になれなかった俺はしぶしぶ就職を決意しました。/第2話・魔王の娘さんが接客用語を覚えるようです。」(2013年10月13日BS11放送/林明偉演出)
魔王が倒され勇者制度が廃止されたため行き場を失った元勇者志望・ラウル・チェイサー。
魔王が倒され世継ぎになれなくなった魔王の娘・フィノ・ブラッドストーン。
ふたりはマジックアイテム・ショップ・レオン王都店で販売員として働く事に…。
マジックアイテムが魔力を原動力に動く(こちらの世界で言う)家電製品である事、マジックアイテムには魔法領域があり、ここに魔法構文を書き込む(プログラミングする)ことで製品になる事などが副店長バイザー・クロスロードから語られます。
因みにバイザーは元ME(マジック・エンジニア)。要するにプログラマーですね。
「こうした構文をちまちま書き込んでアイテムを使えるようにする仕事さ」
「うわあ、面白そう!」
「面白いもんか。地獄だったよ。人間辞めるか仕事辞めるかの瀬戸際で、店長に拾ってもらわなかったら今頃どうなっていたことか…」
今、ちょっとそういう方面の業界にいるので耳の痛い台詞でした。
フィノの仕事は、まず接客8大用語を覚えること(昔、「教育研修プログラム」とか作っていたので、こういうネタにはつい反応してしまう)。
「少々お待ちくださいませ」が「少々お前の血くださいませ」になったり、
「申し訳ありません」が「もう死は恐れません」になったりで前途多難。
ラウルはフィノの掌にマジックで用語を書き込んでアンチョコ代わりに(くすぐったがるフィノの反応が無駄にエロい)。
それは自分がかつてバイザーに叩かれながら通った道。
店を閉めた後も8大用語をノートに書き写し暗記の練習をするフィノ(健気だ、健気すぎる!)。
ラウルの前で8つ全てを暗唱できた時はちょっと泣きそうになりました(と言うか泣いた)。
それに引き換え、共に勇者を目指した(そして未だに勇者になる事だけを夢見ている)ラウルの旧友たちの痛いこと。
ギター1本でスターになってみせる! それまでは就職なんかしない! というのと一緒ですね(それはそれで潔いか…)。
変化に対応する潔さ、頑なに拒む潔さ。どっちもある意味羨ましい…。