オタクと国家の間には。アウトブレイク・カンパニー♯1-2
エルフだのドワーフだのが闊歩する異世界ファンタジーワールドに日本のオタク文化を輸出する…。
突っ込み以外の感想が出てこない設定ではありますが、つい見入ってしまうのは、立場立場の思惑(自分にとって都合の良い真実)が透けて見えるからかもしれません。
「アウトブレイク・カンパニー/第1話・気がつけば異世界、第2話・萌えるお世話係」(2013年10月3日~TBS/及川啓監督)
「オタクだから」という理由で幼馴染にフラれ、自宅警備員となった加納慎一。
社会復帰のための就活で手にした職は、「総合エンターテイメント商社アミュテック社」の総支配人。
具体的なお仕事は、日本と次元断層で繋がっている神聖エルダント帝国に対する日本のオタク文化の輸出。
半強制的に拉致られて神聖エルダント帝国にやってきた慎一は、ハーフエルフのメイド、ミュセルや幼女皇帝ペトラルカ・アン・エルダント三世、巨乳のメガネ腐女子自衛官・古賀沼美埜里(こがぬまみのり)らに囲まれてオタク文化紹介事業を進めていくのでした…。
ってのが主人公サイドから見たストーリー。オタクの夢を具現化した妄想ハーレム物語です。
翻って慎一を雇った側に視点を移すと…。
自衛隊が富士の裾野で演習中に謎の地割れを発見。その奥底には光に包まれた空間が。
どうもその光は別の時空に繋がっているらしく、試しに数人の自衛官がその光の中にダイブ。彼らの行き着いた先、そこは緑の大地が広がる異空間・神聖エルダント帝国。
文化・文明の全く異なる国家との遭遇。しかも行き来の手段は偶然発見した次元断層のみ。それは日本だけが知り得た秘密の扉。
さて、こんなシチュエーションの時、国家は何を考えるでしょう。
文化交流などという一昨日栓を抜いたコーラのようなぬるい寸劇でお茶を濁すほど、国家は牧歌的な組織ではありません(多分)。
という辺りが、これからの鑑賞ポイントとなるのではあるまいか、と勝手に想像しております。
ついでなのでもう1本消化してしまいましょう。
「俺の脳内選択肢が、学園ラブコメを全力で邪魔している」
すみません、全くノレませんでした。初回脱落です。