『さあ、行きますわよ、白井黒子。必ず帰ってくるために、戦場の一番奥へと』
S終了後、「禁書目録」「超電磁砲」いずれの3期発表もないので、繋ぎで“その後のとある科学の超電磁砲S”的エピをご紹介。
「とある魔術の禁書目録Ⅱ/第6話・残骸[レムナント]」(2010年11月放送/榎本守演出)
学園都市で起きたキャリングケース強奪事件。中身はレベル6シフト計画を弾き出したスーパーコンピュータ、ツリー・ダイヤグラムの残骸。
もし、この残骸からツリー・ダイヤグラムが復元されれば、レベル6シフト計画が再開されるかもしれない…。御坂にとっては悪夢の再来。
犯人を追ったジャッジメントの白井黒子はキャリングケースを確保するも謎の女に襲われ重傷を。
黒子を襲いキャリングケースを奪ったのは黒子と同じテレポーターの結標淡希(むすじめあわき)。
「残念だわ。いくら切羽詰ってるとは言え、わたくし事に後輩を巻き込むような人間だとは思わなかったんだけど。御坂美琴の奴」
「何故、そこで、お姉様の名前が…」
難を逃れて寮に戻った黒子は浴室で止血。遅れて戻った御坂と交わすドア越しの会話がハードボイルド。
「雨、降らないといいですわね。近頃は天気予報もアテになりませんから」
「そうね…心配してくれてありがとう」
天気予報はツリー・ダイヤグラムの予測演算。互いの状況を察知しながら核心に触れない思いやり。
“ごめんなさい、お姉様。お姉様は私どもには想像もつかない深い悩みを抱え、それに私を巻き込むまいとして…。ですから今のうちに謝っておきます。結標の言う悪夢に終止符を打つため、及ばずながら出しゃばらせて頂く事を”
黒子の前方であがる爆煙。夜の工事現場で結標と対峙している御坂。
『私はムカついてる。頭の血管がぶち切れそうなくらいムカついてるわ。あの馬鹿が…私が気づかないとでも思ったのかしら。ドア越しの声聞いただけでもあんなに…あんなに酷い…。ええ、私はムカついてるわよ。完璧すぎて馬鹿馬鹿しい後輩と、目の前のクズと、何よりこの状況を作り出した自分自身にね!』
逃走する結標。追う黒子。状況を察知して動き出すシスターズ。訪ねた先は上条当麻。そしてもう一人、重い腰を上げた男、アクセラレータ。
個別行動が結果連係プレーになる多次元アクションが始まります(つづく)。