デストピア経典~曼荼羅畑でつかまえて(三代目)

B級カルトな特殊映画、ホラーにアニメに格闘技、酒にメタルにフィギュアに銃。日頃世間ではあまり顧みられる事のないあれやこれやを過剰なる偏愛を以てご紹介いたします。

今度は、間に合った…。 未確認で進行形/最終回

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「今度は、間に合った…」

全くのノーマークでしたが終わってみれば今期イチオシ。こういうのを“抱きしめたくなるような”小品と言うのかも。

未確認で進行形/第12話[最終回]・わかってる? わかってる」(2014年3月31日放送/藤原佳幸コンテ・演出)

荷物と共に忽然と姿を消した白夜と真白。

「静かだなあ…」

急に広くなってしまった家。意を決した小紅はかすかな記憶と知識を頼りに白夜の実家がある山へ。

白夜たちが山に戻った理由はおおかたこんな事だろうとは思っていましたが、実家からの矢文を読んだ時の驚きとか、荷物が無くなっている状況とかミスディレクションの出来がイマイチだったのがちょっと残念。

雪山を歩くうちに吹雪かれて洞穴(と言うか山肌の窪み)でビバークする小紅。小紅の声を人外の聴覚で聴き分けた白夜が走る。

白夜・真白の顔を見て安心した小紅はそのまま昏倒。

吹雪の中、小紅を抱いて走ることはできるが、それでは小紅が凍えてしまう。ひとまず白夜が助けを呼びに外へ。

一瞬、吹雪が収まったのを見て、真白が薪を集めに外へ。

高熱にうなされながら小紅は夢の中へ。

仕事が出来る母、勉強も運動も出来てカリスマ性のある姉。自分は家事をこなすくらいしか出来ない。そんな自分を置いて皆いなくなってしまう。今度は白夜と真白も…。

「白夜と真白までいなくなってしまうのか。みんな、どこ行っちゃったの…」

夢遊病のように歩き出す小紅。足元には崖が。

それは恐らく、あの時の再現。白夜にとってはやり直しのチャンス。

崩れ落ちる崖、投げ出される小紅、疾風のように追う白夜。

「今度は、間に合った…」

(昨日ご紹介した「キルラキル」の「セーラー服とは卒業するものだ」同様)書きたかったんでしょうね、この台詞。

この台詞から逆算して物語を紡いだんじゃないかって気すらしてきます。

よく出来たアニメの共通項は“オチを決めた上で執筆している”事ではないでしょうか。全てのベクトルがオチ一点に収束されるのでブレるという事がありません。

ここが曖昧だと所謂“迷走”アニメになってしまうという…。

今期アニメの本命は「中二病でも恋がしたい!戀」だったのですが、見事に迷走(一応伏線の回収はしていましたが見せ方が下手)。

ダークホースになるかと思われた「ウィザード・バリスターズ 弁魔士セシル」は大力作でしたが、私の性格上の問題でリタイア。

わたし的今期ベストは、

1.「未確認で進行形
2.「ウィッチクラフトワークス
3.「キルラキル」(2クール目)
4.「生徒会役員共*」(2期)

といったところです。

今月から新しいクールが始まります。また「とりあえず初回くらいは観てみようか」月間になるわけですが、本数が多すぎて全部はとても。はてさて、どうしたものか。