デストピア経典~曼荼羅畑でつかまえて(三代目)

B級カルトな特殊映画、ホラーにアニメに格闘技、酒にメタルにフィギュアに銃。日頃世間ではあまり顧みられる事のないあれやこれやを過剰なる偏愛を以てご紹介いたします。

もっと破天荒を! ヘルベンダーズ/地獄のエクソシスト

イメージ 1「悪事が足りない。そんなことでは地獄に行けんぞ!」
 
日々、悪徳を積み重ねる罰当たりなエクソシスト集団、その名は、
 
ヘルベンダーズ/地獄のエクソシスト(2012年/J・T・ペティ監督)
 
原題のブルックリン。バチカンから三行半を突き付けられた問題神父の吹き溜まり。
 
悪魔祓い師としての腕は超一流のくせに、仕事以外では酒とセックス、薬と暴力に明け暮れる素行不良な神の使い、それがヘルベンダーズ(以下ベンダーズと略)。
 
古代神スルトの復活を感じ取ったヘルベンダーズに、死んだ夫からマンションと一緒に悪魔憑きの男を相続したという主婦からの依頼が。
 
マンションの地下にはひとりの男が29年もの間監禁されておりました。
 
この男に憑いていた(封印されていた)のがスルトスルトは女ベンダーズの肉体を乗っ取って逃亡。一方、ベンダーズの基地であるブルックリン教区の教会にはバチカンから接収(明け渡し)勧告が。
 
ベンダーズが日ごろ悪行を積んでいるのは、エクソシズムの最終手段として“悪魔を自らの体に宿して自害する”地獄に道連れ作戦を計画しているため。
 
設定は滅茶苦茶魅力的です。役者も皆、いい顔していますし、キャラ立ちもまずまず。
 
ただ、彼らを全く活かし切っていません。テンポもイマイチ。
 
もっと神罰が下るくらい破天荒に走り切ってくれたら、一気にカルトの殿堂入りしたのではないかと思います。惜しい!