「ぐへへへ」
両親の事故死により、別々の親戚に引き取られていた双子の兄妹、姫小路秋人と姫小路秋子が東京で二人暮らしをすることに。
6年ぶりに再会した妹は日本全国どこに出しても恥ずかしい末期ブラコン患者になっておりました。
昨日に続く痛妹シリーズ後編は
「お兄ちゃんだけど愛さえあれば関係ないよねっ」(2012年10月-12月放送/川口敬一郎監督)
長いタイトルと兄妹愛、実は血縁関係無しなど、「お兄ちゃんのことなんかぜんぜん好きじゃないんだからねっ!!」(以下、「兄好(おにすき)」と略)との共通点も多いですが、テイストは異世界。
「兄好」の奈緒は兄の性癖や妄想や特殊な環境を(掌で孫悟空を放し飼いにしているお釈迦様の如く)俯瞰して楽しんでいましたが、本作の秋子は馬車馬の如く兄一筋。
「ブラコンは文化」と言い放ち、事あるごとに肉体関係まっしぐら(勿論すべて不発)。
逆に兄・秋人は全身エロづくしな「兄好」の修輔とは異なり、欲望抑制型。
真面目で律儀。「お前、性欲無いのかよ?」と思えるくらい潔癖なお人柄。
まあ、実際には現実の捌け口を求めるかのように禁断の兄妹愛を綴った小説を書いたり(売れっ子覆面作家)、妹と暮らすために奸計を巡らせて双方の引き取り先を手玉に取る策略家だったり(このあたりの描写はアニメには無し)するのですが…。
表裏の無い(どっちもエロ)な修輔の対極にいる“何考えているか分からないが、敵に回すとものすごく厄介”な男です。
二人が暮らすのは私立聖リリアナ学園の学生寮。何故、取り壊し寸前の老朽家屋に秋人が住むことになったのかは不明。
ここで兄妹二人暮らし…のはずでしたが、秋子の兄LOVEを危険視した生徒会メンバー(全員女。秋子も一員)が揃って移住。「彼女がフラグをおられたら」の原点的シチュエーションとなっています。
原作では、寮に人が集まってくる過程がきちんと描写されているようですが、アニメでは途中経過をまるっと割愛。いつの間にか大人数と言う与件扱いになっていました。
秋人を引き取った鷹ノ宮家、秋子を引き取った有栖川家と秋人の関係(確執)、秋子との血縁に関する事情(最終回で血は繋がっていないという一言があるだけ)など説明不足なところがてんこ盛りなので、是非二期に繋げて欲しいと思います。
女の子のデザインはこちらの方が好みなのですが、作品の色合いとしては、登場人物全員が自身の欲望に忠実でかつ景気よく壊れている「兄好」に親近感を感じます。
今回は北米版BD-BOXで鑑賞。DVDとのコンボセットで5,000円ほど。国内版で単巻マラソンすると定価ベースで4万5千円以上することを思えばやはり激安です(と言うか国内版が高過ぎ)。
←ランキング投票です。よろしければワンポチを。