デストピア経典~曼荼羅畑でつかまえて(三代目)

B級カルトな特殊映画、ホラーにアニメに格闘技、酒にメタルにフィギュアに銃。日頃世間ではあまり顧みられる事のないあれやこれやを過剰なる偏愛を以てご紹介いたします。

自走砲が近接格闘! ガールズ&パンツァー/これが本当のアンツィオ戦です!

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「たかちゃんじゃないよ。私はカエサルだ!」
 
Call Me Snake!」から「My Name is NEO!」まで、名乗りこそがドラマ最大の見せ場である事は、曼荼羅畑が繰り返し主張するところですが、本OVAもキメは名乗り。
 
いやあ、待った甲斐がありました。
 
ただ単にミッシング・リンクが繋がったというだけではありません。キャラ立ち、作画、アイデア、音響、どれをとっても大満足の40分でした。
 
ガールズ&パンツァー/これが本当のアンツィオ戦です!」(2014年/水島努監督)
 
「きっと奴らは言っている。ノリと勢いだけはある。調子に乗ると手ごわい」
 
ノリと勢いだけは誰にも負けない強豪でありながら、本編では出番一瞬だった戦車道全国大会2回戦の相手アンツィオ高校
 
結果は全員が知っています。故に勝負の行方は作品のテーマにはなりません。
 
如何にアンツィオ高校を、そして隊長アンチョビ、副官カルパッチョ、斬り込み隊長ペパロニを魅力的に描き、戦いを盛り上げるのか。


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   ▲ノリと勢い“だけ”の評価に「言わしといていいんすか?」「戦車でカチコミ
   行きましょう」と毒ずくも、お昼のチャイムが鳴った途端、食堂に全力疾走する
   アンツィオ1年部員。
 
今回、スパイスとして機能しているのが、カバさん(歴女)チームのカエサル
 
カルパッチョとは幼馴染。“ひなちゃん”“たかちゃんカエサルの本名は鈴木貴子)”と呼び合う仲。


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互いにどの戦車に乗っているのかは知りませんでしたが、Ⅲ突のパーソナルマーク(見返りカバ←カエサルtwitterのアイコンに使っている)からそれを察したカルパッチョが一騎打ちを仕掛けます。
 
M41型セモヴェンテv.s.Ⅲ号突撃砲F型。
 
互いに砲塔が回転しない自走砲。当てるには正面切り合うしかありません。
 
まるで鍔迫り合いのように砲身でドツキ合う超至近距離戦。逃げも隠れもしない打撃の応酬。


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作り手が意識したのはグラディエーターだったそうですが、私の印象はリベリオン
 
相手の動きを読んでの近接格闘は正に“ガン=カタ”。
 
互いに装填手。勝敗を決めるのは装填速度。勝ったのは…?
 
もうひとつ、本作の隠れた主役がCV(カルロ・ヴェローチェ)33型快速戦車。その名の通り、猛スピードで敵を撹乱する機動部隊。
 
こいつが良く動く。カリオストロかよ?!ってくらい動く。
 
音響も従来の2.1chセンシャラウンドから、劇場用4.1chセンシャラウンド・改に進化。CV33の縦横無尽な走行音を的確に捉えています(近所迷惑限界手前までボリューム上げて聞きましょう)。
 
試合開始時のファンファーレって「ベン・ハー」の戦車競争の時の音楽に似ているな…。
 
みほ達“あんこうチーム”の出番が少なかったのは残念でしたが、そこは劇場版への期待に代えて…。


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いや、ホント楽しみです、劇場版(あー、パスタ喰いてえ←本作観れば食べたくなります。必ず)。

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