デストピア経典~曼荼羅畑でつかまえて(三代目)

B級カルトな特殊映画、ホラーにアニメに格闘技、酒にメタルにフィギュアに銃。日頃世間ではあまり顧みられる事のないあれやこれやを過剰なる偏愛を以てご紹介いたします。

罪だぜ、プレデター。 さばげぶっ!♯7

イメージ 1

 

『さばげ部は正式に狩猟免許を取得する!』
 
まさか「さばげぶっ!」がシリアスな、しかも社会派なネタを扱うとは…。
 
くどいようですが、本作の連載誌は「なかよし」です。
 
さばげぶっ!Mission7
2014818日深夜放送/柊蜻蛉演出)
 
山籠もりに来たものの見事に遭難したさばげ部一同。
 
水も食料も尽きて、行きついた集落は“害獣”に襲われておりました。
 
イノシシが、リスが、アライグマが、シカが、ハクビシンが畑の野菜を踊り食い。銃を持たぬ人間など案山子同前と歯牙にもかけず一心不乱に食べる食べる。
 
イメージ 7

 

遅れて駆け付けた漁師の威嚇射撃で動物四散。哲章ナレが害獣被害の実情を淡々と報告。
 
各種法律の制約により“害”獣だからといってむやみに駆除する事はできない、猟師となるには免許が必要だが、年々人数が減少し、かつ高齢化している。
 
「野生鳥獣による被害総額はおよそ200億円にのぼると言われている」
 
ガスガンでは手助けにもなりません。万が一保護鳥獣を傷つけでもしたら犯罪者になってしまいます。
 
成す術も無く下山するさばげ部。そして狩猟免許取得の一大決心。
 
猛勉強&猛特訓の末、試験当日迎えたオチは「免許は二十歳になってから」
 
脚本書いた鴻野貴光(こうのたかみつ)は、大日本猟友会会員、東京都猟友会武蔵村山地区所属。
 
知識と技術の解説はそのまま狩猟免許のPRビデオに使えそうです。恐らく、次の試験、受験者相当増えると思います。あと、大日本猟友会のサーバ落ちただろ。
 
イメージ 2

 

で、豪徳寺かよのメイクでイケメン化したモモカに発情したうららがモザイクまみれの“何か”をするBパートを挟んでCパート。
 
「どうだ、こいつの威力は。生身の人間が喰らったら、痛みを感じる前にあの世行きだぞ」
 
「そんなのどこのバケモノ相手に使うんですか?」
 
「持っているだけで幸せなのだ!」
 
と部長、美煌が自慢げに掲げているのは“M1347.62mmガトリング銃。1秒間に100発を越える発射速度を誇り、ミニガンの通称で知られる兵器だ”…と哲章尊師が説明してくれますが、これ多分間違い
 
ガトリング銃の携帯型は現実には存在せず、実用も困難。
 
何故こんな間違いが流布してしまったかというと、プレデター」に携帯型ガトリング銃が「無痛ガン(Painless gun)」の名称で登場してしまったから。
 
イメージ 3

 

美煌の「痛みを感じる前に云々」は、この無痛ガンという名前に拠るもの。
 
プレデター」に登場する無痛ガンは、M134を手持ち式に改造した撮影用プロップで実在の兵器ではありません。なので、美煌が持っているのは、M134ではなく、無痛ガンのレプリカです(ちゃんとバッテリー背負っている辺りは芸が細かい)。
 
134が正しく使用された映画で有名なのはマトリックスでしょう。
 
幽閉されたモーフィアスを救出するため、ヘリに搭載されたM134でビルを掃討。ドルビーデジタルの威力を見せつける大轟音でした。
 
イメージ 4

 

害獣問題に狩猟免許、男装、百合にガトリング…。どれも少女漫画なら避けては通れない鉄板のネタばかりですね。

イメージ 5イメージ 6←ランキング投票です。よろしければワンポチを。