デストピア経典~曼荼羅畑でつかまえて(三代目)

B級カルトな特殊映画、ホラーにアニメに格闘技、酒にメタルにフィギュアに銃。日頃世間ではあまり顧みられる事のないあれやこれやを過剰なる偏愛を以てご紹介いたします。

サンドイッチ煉瓦を召し上がれ。 ヘヴィメタル・ミュージカル

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歌って殺してまぐわって。愛して歌ってまた殺す。伝える言葉はヘヴィメタル
 
ヘヴィメタル・ミュージカル【トロマ最重量級鋼鉄完璧版】2011年/トラヴィス・キャンベル監督)
 
原題はMR. BRICKS: A HEAVYMETAL MURDER MUSICAL
 
文字通り、メタルでマーダーなミュージカルですが、同時にトロマです。トロマ故に期待して良い事と、トロマ故に期待してはいけない事があります。
 
求めるものを間違えてはいけません。
 
とある倉庫。スノコの上に敷いたマットの上で眠っている男と女。むっくり起き上がった男は顔面刺青マッチョマン。その後ろから近づく人影。拳銃。脳天に一撃。体に2発。
 
数刻後、目を覚ます刺青マッチョ、Mr.ブリックス
 
生きてる…うわ、あったま痛え! 何があったんだ…あ、女が、スカーレットがいない! 何者の仕業だコノヤロー! 絶対許さねえ、待ってろスカーレット!
 
まずは1曲What's Victim”をぶちかまして景気づけ。
 
ブリックスの死体を片づけに来た奴らを煉瓦(ブリック)でタコ殴りにしてポケット漁ったら警察手帳が…。おいおい、ポリかよ?!
 
ここから徐々に明らかになる、ブリックスの素性、スカーレットの正体、襲撃者の目的。
 
一応、ミステリー仕立てになってはいますが、トロマですから。
 
ブリックスは力ずくで拉致って来た女を力ずくであーしてこーした挙句「愛してるぜベイビー」とか言い垂れる自己完結型
 
邪魔する奴にはYou ever been in love?(お前は誰かを愛したことがあるか?)と問いかけながら、サンドイッチ煉瓦(orモンゴリアン煉瓦)を御馳走する気前のいい奴です。
 
曲は登場人物の心情吐露が基本なのですが、出来は(顔出しで歌うRichard BaroneとエンディングのMotorheadを除いて)結構微妙。
 
監督が作って歌っている曲が4曲も入ってますし…。
 
金は例によって全く掛かっておりません。超低予算。ブリックス(ティム・ダックス)のキャラ立ちとメタルとピンポイントなスプラッターで押し切る力技。
 
御大カウフマンがいつにも増して腑抜けた表情でカメオ出演しています。

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