デストピア経典~曼荼羅畑でつかまえて(三代目)

B級カルトな特殊映画、ホラーにアニメに格闘技、酒にメタルにフィギュアに銃。日頃世間ではあまり顧みられる事のないあれやこれやを過剰なる偏愛を以てご紹介いたします。

言葉の星が見えますよ。 宙のまにまに[国内版BD-BOX]

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「愛好会だって星は見られるんだから、部にこだわらなくてもいいと思うぞ」

「それじゃあ、わたしたちが楽しむだけで終わっちゃうもん。わたしはね、皆に見上げて欲しいんだ、わたしが感動したこの空を!

 

先輩が卒業し、後輩が進級し、新入生が入部し、サークルが代替わりしながら変化・成長していく…げんしけんに代表されるこの“プチ大河”な展開が私は大好きです。

 

アニメ版は原作の途中で終わっていますが、その端緒まではきっちり描いています。

 

「宙(そら)のまにまに[国内版BD-BOX]」20097月-9月放送/高松信司監督・脚本)

 

父の仕事の関係で転校を繰り返していた大八木 朔(おおやぎ さく)は、高校進学と父の単身赴任に合わせ、幼少期に2年ほど暮らしていた小杉野市で母と二人暮らしをする事に。

 

しかし、そこには懐かしさを凌駕するトラウマ記憶が…。

 

かつてその街には、読書が大好きな朔を、問答無用で(本を人質に)野外に引きずり出し、昼夜を問わずアウトドアライフを強制してきた悪魔のような女がいました…。

 

その名は明野美星(あけのみほし)

 

忌まわしい記憶を払拭し、新たな気持ちで私立蒼栄高校の門をくぐった朔の眼に飛び込んできたのは、屋上から拡声器で天文部の部員勧誘をしている明野美星でした。

 

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一応、ラブコメの体ではありますが、恋愛要素は希薄。恐らく恋愛であろう感情に名前をつけることも出来ず戸惑っている若葉マークたちの青春群像です。

 

元々ハイビジョン撮影である事に加え、例え星座の話と関係のない背景であっても季節と時間帯に応じた星空を描く気合の入った作画。Blu-rayのためにあるようなアニメです。

 

実際、月が出ただけで、「2001年」を観ているような荘厳な気分になってしまいました。

 

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校内外を問わず、登場人物が皆いい人ってのも(今の私には)一服の清涼剤。

 

美星に敵対しているかに見える生徒会長・琴塚 文江(ことづかふみえ)ですら、何気に天文部を気にかけています。

 

キャラでは天文部部長の路万健康(ろまたけやす)が美味しいポジション。名前とは裏腹に病弱で事あるごとに喀血。賑やかし要員かと思いきや、唯一ちゃんとした恋人を作ることに成功しています。

 

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なぜか天文部準部員と化している写真部の江戸川正志がコメディリリーフ

 

「大八木、どうする!? 俺目覚めちまったよ! って言うかM78星雲のMってウルトラマン用語じゃないんだぜえ!」

 

声優さんで頑張っているなぁと思ったのは、渕上舞さんと寿美菜子さん。

 

34役当たり前。毎回クレジットの名前(役名)が違う!(すげー便利に使われている)

 

美星の中の人は伊藤かな恵さん。

 

「とある科学」の佐天涙子、「僕は友達が少ない」の柏崎星奈、「大正野球娘」の鈴川小梅など元気印の代表格です。

 

二期、やって欲しいなぁ…。       

 

 

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