「サランドラ」と並ぶ東宝東和の“神(をも恐れぬ悪)業”宣伝代表作。
今、同じことをやったらJAROはどう出るのでしょう。想像するとわくわくしてしまいます(神業宣伝について知りたい人はこちら👇
「バーニング」(1981年/トニー・メイラム監督)
今の基準に照らしたら、駄目駄目かもしれませんが、いいんです、これはこれで。
「13日の金曜日」がヒットした瞬間に製作されたバッタモン。過去の忌まわしい事件が原因で、サマーキャンプに来た若い男女が切り刻まれる身も蓋も無いパクリ企画。
が、しかし! 当時の客が求めていたのはショック。ならば与えん。清々しいまでの顧客志向です。
「13金」に続いてトム・サヴィーニがいい仕事しています(トムは本作のために「13金Part2」を蹴ったようです)。
特に最初の被害者である娼婦の腹にハサミがぷすっと刺さるシーン。
本当に“ぷす”っという感じの刺され方で妙にリアルです↓。
ただ、クロプシー(バンボロじゃないよ)の顔面火傷メイクは作成にわずか3日しか与えられなかった為、納得の行く出来ではなかったようです。
全体にテンポが悪く、中だるみも半端無いですが、筏に乗った生徒らを一瞬で殲滅する川下り虐殺シーンとキャリック・グレンの未発達な胸が拝める野外シャワーシーンだけでも十分に観る価値があります。
印象的なシンセの旋律を手掛けたのはイエスのリック・ウェイクマン。「サンゲリア」と肩を並べる名曲ではないでしょうか。
因みにリック・ウェイクマンは作曲料を歩合か取っ払い(買い取り)のどちらにするかと聞かれ、「こんな映画が当たる訳がない」と判断して取っ払いにしたそうですが、日本で大ヒットしてしまった為、泣きを見たそうです(東宝東和舐めんなよ!)。