デストピア経典~曼荼羅畑でつかまえて(三代目)

B級カルトな特殊映画、ホラーにアニメに格闘技、酒にメタルにフィギュアに銃。日頃世間ではあまり顧みられる事のないあれやこれやを過剰なる偏愛を以てご紹介いたします。

その実相寺アングルをBDで観たい! ヘルハウス

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『バレット博士、事実を明らかに欲しいんです』

『何に関する?』

『死後の世界(Survival after DEATH)』

『どうやってあなたを納得させるんです。第一どこでそれを…』

『私の知る限り、その存在が否定されなかった唯一の場所。
 ベラスコ邸で』

『ヘルハウスですか?』

『そう、ヘルハウスだ』

 

余命いくばくもないない富豪の頼み、それは死後の世界の存在証明

 

同伴は霊媒師・フローレンス・ターナー20年前、ベラスコ邸で起きた惨劇のただ一人の生存者・ベンジャミン・フランクリン・フィッシャー。

 

場所はかつて“吼える巨人”と呼ばれた男、エメリック・ベラスコが住んでいた屋敷。人呼んで、

 

「ヘルハウス」(1973年/ジョン・ハフ監督)

 

数ある“家モノ”ホラーの中で間違いなく最高の1本。

 

ベラスコの謎に迫るミステリー仕立てな進行と、邸内の霊的エネルギーをリセットさせる機械、リバーサーの登場、そして、ボスキャラ(幽霊)に対して言葉責めで挑むクライマックスと見せ場満載(?)ですが、最大の魅力は映像。

 

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Tell me something, Belasco.
Why didn't you ever leave this house when you were alive?

 

濃霧の中にそびえ立つベラスコ邸のシルエットを魚眼仰角で捉えたショットの素晴らしさ。

 

四隅が歪む程の広角レンズで寄れるだけ寄る。実相寺と見紛うトリッキーなアングル。陰翳を際立たせる計算し尽された照明。

 

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原作のニューイングランドメイン州)を英国に置き換えた事も雰囲気づくりに貢献しています。

 

家具や小物など邸内のセット(どこまでが流用でどこからが作り込みかは分かりませんが)も英国風なイメージ。館の歴史を感じさせます。

 

どこをとってもBD向きな素材であるにも関わらず、国内はDVDオンリー。今年8月にHDリマスター版が出ましたが、これもDVD。

 

日本語吹き替えが収録されたのは嬉しい限りですが、何故、今DVD?

 

北米版ではとっくにBD(監督最新インタビューとパメラ・フランクリンによる音声解説付き!)が発売されていると言うのに。

 

出してお願い、20世紀フォックス・ホーム・エンターテイメント・ジャパンさん!



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