
クラシック・ホラー週間、〆はオールタイムベスト不動の1本「ゾンビ」。
とは言え、「ロメロ版」も「アルジェント版」も「米国公開版」も既にご紹介済み。
手つかずなのは「日本劇場公開版」、ドイツのマニアがアルジェント版をベースにロメロ版のシーンを継ぎ足した「ゾンビ:最長版」(156分)、そして初のテレビ放送である「木曜洋画劇場版」。
今はどれも入手困難(一部不可能)ですが、やはり気になるのは「木曜洋画劇場版」。
「衝撃SFサスペンス ゾンビ ~地球SOS 死者が甦った日~」(1980年10月16日/東京12チャンネル)

残念ながら現在拝む事ができるのは、映画評論家・深沢哲也氏による前口上のみ。
「20世紀の終わりごろ、ある惑星が爆発して、その強烈な光線を受けて、地上の死人が蘇り、ゾンビがうじゃうじゃ現れてきます。このゾンビの大群が占領しているショッピングセンターに四人の男女が隠れておりました。この4人の中には、SWATの隊員が2名いるのですが、この4人の男女がありとあらゆる知恵を絞って、ゾンビと凄絶な戦いを繰り広げる所をカメラを縦横に動かして躍動感のみなぎった大変ダイナミックな迫力を出しております」(一部抜粋)
何と、ゾンビ発生の原因は“恐怖の宇宙線”だったんですね。
差し替えられたBGMですが、映像所持者のレビューによれば、「エレナ・マルコス」「悪魔たちの囁き」「暗黒の森」「闇の饗宴」辺りが使われているようです(メイン・テーマは使われていないのか…)。

本家「ゾンビ」のサントラ(左)とTV版「ゾンビ」のサントラ「サスペリア完全版」(右)。
中央はホラー映画の音楽をメタルにアレンジして演奏するシモネッティ率いるデモニア。
伝説になっているラストの超意訳(「燃料は?」「わずかよ」「まあ、いい」という会話が何をどう間違えたか「赤ん坊を育てる場所を見つけなきゃ」「そうね」「任しときぃ!」という素っ頓狂なものに改変されている)も含めて一度観てみたいものです(ブートは出回っているっぽいな…)。
給油所でピーターに襲い掛かる子供ゾンビはドンナ・サビーニとマイク・サビーニ。トム・サピーニの姪と甥。ロメロ映画の中で自発的に走る唯一のゾンビです。

因みに“ゾンビ”でこのサイトの記事を検索しましたら49記事がヒットしました(この記事いれると50)。
全記事の約2%のタイトルに“ゾンビ”という単語が含まれている…うーむ、多いのか少ないのか。
★こちらも是非。