
「宮ちゃんて星座詳しいんだね」
「うん。ちょっとの間だったけど、北極星を頼りに移動していた事があったから…」
宮子、君は一体…。
2階建て全6室。美術科の変わり者が集まると言われるひだまり荘の2階に越してきた新入生、ゆの。
隣室には同じく新入生の宮子が、下の二部屋には1年先輩のヒロと沙英(さえ)が。
という4人を主人公にしたゆるふわな日常…なのですが、監督が監督なのでどこか妙。感覚のパースが崩れていると言うか独特な影があるような(特に1期)。
実景やトーンの嵌め込みや極端に簡略もしくは抽象化された背景がシュールです。
時間軸を完全にシャッフルして、月も季節も時には年号すら跨ぎ戻る不連続エピの面白さ。
キャラのイチオシは何と言っても宮子。
貧乏で常にお腹を空かせていて、でも天真爛漫で。

引っ越しはリヤカー。鯵を開いて干物を作り、キャットフードも躊躇いなく食すサバイバー。

幼少期は盛り場を“流し”ていた“プロ”のシンガーでもあります(演歌限定)。
ヒロと沙英が些細な事で喧嘩をした時は、双方の言い分を聞いた上で「沙英さんが悪い!」と先輩を一刀両断。
2期365(1年365日と平均体温36.5度をかけているんだそうな)のOPでは、毎回、宮子の食事シーンが差し替わるので飛ばす事ができません(笑)。

もう一人、香ばしいキャラとしてゆのと宮子の担任、吉野家先生を。
美術の先生なのですが、中身は中…いや小学生。コスプレ命(本人的にはただの服)で色々やらかしては校長先生の熱いお説教を喰らう(でもとても生徒想いな)問題教師。

各部屋にたむろっては、お茶してだべって食事して。こういう限りなく共同生活に近いコミュニティー、ちょっと憧れます。