『戦争屋なんてあんなものよ。もし、ネウロイが現れていなかったら、あの人たち今頃人間同士で戦いあっているのかもね』
『さながら世界大戦だな』
西暦1944年。世界は第二次世界大戦を経験しない代わりに別の敵と戦っておりました。
「ストライクウィッチーズ」(2008年7月-9月放送/高村和宏監督)
お話の大筋は善くも悪しくも従来アニメのテンプレ寄せ集め。
・突如襲い来た異形の敵“ネウロイ”の前に防戦一方の人類は、
・対ネウロイ用に魔導エンジンによる飛行脚“ストライカーユニット”を開発。
・装着できるのは魔法を操れる“ウィッチ”(魔女)のみ。
・魔力は多くの場合、成長と共に薄れてしまう(アガリを迎えてしまう)。
・が、ごく稀に、成人後も魔力を失わない一族がいる。
・ストライカーユニットの開発者・宮藤博士の一人娘・芳佳もそんな家系の魔女。
・父を奪った戦争を憎み、入隊を拒んだ芳佳だったが、ある事件を契機に自らストライカーユニットを装着、連合軍第501統合戦闘航空団「STRIKEWITCHES」の一員に。
・最期は軍上層部との陰謀がらみの衝突、部隊の解散と再結集、そして“人のつくりしもの”との戦い(人間の敵は人間だった!)。
という、“ガイナックスを継ぐ者たち”の物語です。
ミリタリー・マニアをムフフとさせる諸設定がそこかしこに散らばっていますが、ニワカなのでスルー。
やはり初見で驚かされるのは“穿いてない”現象でしょう。
『あれ、ないなあ。どこいっちゃったんだろ、私のズボン』
台詞は“ズボン”ですが、探しているのは明らかにパン…ティ。
見つからないので仕方なく風呂の脱衣場から仲間のパンティを失敬するのですが、相手の反応は「返してよ、私のズボン!」
い、いや、それはズボンじゃなく、パン…。予備知識がなかったのでかなり混乱しました。
ストライカーユニットは脚に装着するものなので、干渉しないようにウィッチーズは全員生脚もしくはストッキングのみ着用で、スカートだのスラックスだのは着けません。
つまり我々の目にパンティと映っているものが実は彼女らにとってはズボンなのです。
しかも、その格好はこの世界では極めて常識的なものなので、大人咎めず、男興奮せず、本人恥らわず。
ううむ。何という素晴らし…いや大らかな世界。
因みに魔女は使役する使い魔との契約により、魔力発動時には使い魔の耳と尻尾が現れます(ケモミミが出たら、今、魔法使っています!の合図だと思ってください)。
この“ケモミミ”のビジュアルのせいで鑑賞を躊躇していたのですが、蓋を開けたら王道の冒険成長活劇でした。2期、劇場版も折を見てUpします。