サミュエル・L・ジャクソンの正しいにも程がある使い方とか、カンフル剤として効果抜群な“あの”テーマ曲の挿入など感心すべき所多々なリブート版ですが、最も評価すべきポイントは、FOCUSの曲が流れたことでしょう。
「ロボコップ」
(2014年/ジョゼ・バヂーリャ監督)
ロボコップの模擬戦闘シーンで流れるのが、「HOCUS POCUS(悪魔の呪文)」。
オランダのプログレッシヴ・ロック・バンド、フォーカス(FOCUS)が1971年に発表した、激しいギターリフとヨーデルが交互に繰り返されるインパクト絶大な曲です。
手を変え品を変え、同じフレーズを繰り返すボーカルが最高(抱腹絶倒とも言う)。
これはライブ映像を観た方が早いので、是非その眼でご確認ください。→http://www.youtube.com/watch?v=g4ouPGGLI6Q
本来なら緊張感溢るるスリリングなシーンに何故この曲を?
考えられる理由は「好きなんだよ、使いたかったんだよ!」しかありません(この1点に於いて好感度うなぎ登り)。
お気づきのことと思いますが、今回はお話に触れる気が全くありません(ここでヴァーホーベンの偉業を讃えても虚しいだけですしおすし…)。
さて、リブート版ロボコップのカラーリングは黒。ロボというよりはコンバット・スーツなデザインで、黒いバイクを駆る姿はどう見ても「ジャッジ・ドレッド」。
さあ、どっちがロボコップでどっちがドレッドだ?
得物はM2バトルライフル(短機関銃)とかティーザーピストル(どちらも劇中オリジナル)など近代的になりましたが、やっぱりロボコップと言えば「オート9」だよなあ。
皮肉の効いたシーンもありますが、全体的に高揚感ゼロなのが致命傷。
ふと思いましたが、結局“鉄砲持ってバイクに乗る黒い人”で一番かっちょいいのはこの人なんじゃないでしょうか。