
その非道さと滅茶苦茶さにおいてシリーズ白眉と言えるエピソードです。
「西部警察/第5話・爆殺5秒前」
(1979年11月11日放送/澤田幸弘監督)
爆発じゃないですよ、爆殺ですよ爆殺。
小林稔侍と仲間がテキトーに選んだギャル2名を誘拐。
縛って見張るのなんか面倒臭~いとばかりに覚醒剤ドカ打ち。
こういうものは血管注射するものだと思っていましたが、景気良く筋肉注射。
大門に犯行を告げた稔侍は死刑囚・森田の釈放(と後付で現金5千万円)を要求。
『飯代もバカにならんから人質ひとり返したる』
飯なんか一度も喰わせていないくせに適当な事を言って一人を釈放。しかし、爆弾くくりつけられていた女は大門らの目の前で木っ端微塵!

死刑囚・森田の釈放はたとえ一時的であっても認められないという本庁の決定を聞いた小暮課長は何と移送許可証を偽造!
引渡し現場では、仲間を逮捕したものの稔侍は現金だけ奪って逃走。逃げそびれた森田には団長が鉄拳制裁雨あられ。
拳銃握ったままパンチくれていますが、明らかに引き金に指が掛かったままです。

逮捕した稔侍の仲間から残る人質の居場所を聞きだすため、団長が拳、膝、拳…。
追いつめられた稔侍は、覚醒剤でヘロヘロになった女に時限爆弾括りつけて工事現場のリフトに。
『人質をどこにやったぁ!?』
舘ひろしに殴られてもヘラヘラ笑う余裕を見せる稔侍でしたが、駆けつけた団長の腰の入った怒濤のパンチ・ラッシュにたまらずギヴ。
爆発まであと僅か。ここで何と団長はライアット・ショットガン…ではなく、スコープ付きスナイパーライフルを。

ボルトアクションの単発銃で連射という団長以外には許されない神業で見事、女と爆弾を繋ぐロープを断ち切った大門。
人質は救出されましたが、多分重度のシャブ中になっていると思います。
「相棒」でもこういうエピがあれば面白いんですけどねえ…。