デストピア経典~曼荼羅畑でつかまえて(三代目)

B級カルトな特殊映画、ホラーにアニメに格闘技、酒にメタルにフィギュアに銃。日頃世間ではあまり顧みられる事のないあれやこれやを過剰なる偏愛を以てご紹介いたします。

唸る錫杖、飛ぶギロチン。晴らす無念は…  外道坊

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『我は仏の道から外れた男、名前は…』

「外道坊」2011年/辻裕之監督)

人間の前世が見える(その行いによって悪に染まるのか更生の可能性があるのか、が分かる)托鉢僧・外道坊(小沢仁志)

負の力に呑みこまれてあがく人たちに光明を与え導こうとするが、感情に支配された人間は己を見失い力尽きて流される。そして悲劇。

晴らす無念は外道坊。

武器は仕込みになっている錫杖(しゃくじょう)、大の大人をくびり殺すぶっとい数珠

そして刃を仕込んだ網代。“血摘子・改”とでも言いましょうか。要するに“空飛ぶギロチン”です。

 

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所詮は金の任侠道に嫌気がさして、足を洗おうとした若頭・真柴(山口祥行。それを許さず陰謀の使い捨ての駒にしようとする組上層部。

真柴が凶弾に倒れた時、外道坊の錫杖が唸る…。

地獄の水戸黄門といった体ですが、要するに現代版必殺。ただし、一番イメージが近いのは翔べ!必殺うらごろし

悲しいほどに低予算な作りですが、味わいはあります。

ホント、小沢さんは頑張っていると思います。

監督のさんも既に監督作100超え。案外、邦画を支えているのはこの辺りの人なのかもしれません。


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