デストピア経典~曼荼羅畑でつかまえて(三代目)

B級カルトな特殊映画、ホラーにアニメに格闘技、酒にメタルにフィギュアに銃。日頃世間ではあまり顧みられる事のないあれやこれやを過剰なる偏愛を以てご紹介いたします。

めぐりあい牙? THE NEXT GENERATION パトレイバー 第2章

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ううむ…。擁護したい気持ちは人一倍…なのですが、今回はちょ~っと苦しいぞ。
 
THE NEXT GENERATION パトレイバー 第2章」押井守総監督)
 
まずは第2話98 再起動せよ」(辻本貴則監督)
 
稼働試験で無茶な動き(空手の型)をさせたために油圧系がお釈迦になった1号機。その1号機にパーツを回したためにただのプラモデルになってしまった2号機。


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この噂を聞きつけた警備部・海道部長(とその腰巾着・宇野山課長)が、特車2課お取り潰しのチャンスとばかりに無理難題。
 
後藤田隊長(筧利夫)の対抗策は全部裏目。警視総監の特車二課視察の場でリボルバーカノンによる“祝砲”をぶっぱなす羽目に。
 
突貫工事で修復したものの、オートバランサーが機能せずマニュアルで立っているだけで一杯一杯という状態でリボルバーカノン(嫌な予感しかしない)。
 
祝砲用の空砲作りを請け負った古参整備士の神原(岩松了)の捨て鉢さが実に“良い感じ”。
 
「ま、どうせ、俺のせいじゃないし…」
 
よからぬものを作る気満々です。
 
0話で整備士全員がやっていた中国拳法みたいなものが、空手になっていたのは個人的には高評価。
 
OVA版1話の後藤隊長の台詞を後藤田隊長が復唱していたり、警視総監の訓辞が友引高校校長のお説教だったりと浅い引用を挟んでクライマックスの祝砲。
 
まあ、予想はしていましたが、ここでデッドオアアライブはないでしょう。
 
うる星やつら」なら、地球が爆発しようがどうしようが全然構わないですが、二課お取り潰しを画策している人の前でハンガーどころか湾岸壊滅って…。
 
レイバーが倒れただけでもその場でお取り潰しとか隊長も言っていたのに…。


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 デジャヴ満開のポージングで佇む1号機・2号機。
 
怪我人ゼロで口から煙吹いて…完全にドリフ。この暴走は賛否分かれるでしょうねえ。
 
続いて第3話「鉄拳アキラ」湯浅弘章監督)
 
ゲーセンの格ゲーで圧倒的強さを誇る謎のオヤジ(竹中直人)とアキラ真野恵里菜)の交流。


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アニメのTVシリーズなら、こういうエピが挟まっていても大した違和感はありませんが、実写でやられると…。
 
格ゲーに勝つためにリアル・ファイトを極める(整備班員を片っ端から殴り倒し蹴り倒す)とか意味不明、と言うか理解不能(まるで力石徹の辻斬り殺法)。くどいようでいすが、アニメならアリです。
 
竹中直人の“怪演”を以てしても、お話の必然性が見えません。オチも無いに等しいですし。
 
好むと好まざるとに係らず、実写映像が孕んでしまう“リアリズム”という怪物をもう少し真剣に捉えてくれないと、笑うに笑えない偏差値貧乏な作品になってしまいます。
 
伊藤和典の偉大さを改めて実感いたしました。



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