デストピア経典~曼荼羅畑でつかまえて(三代目)

B級カルトな特殊映画、ホラーにアニメに格闘技、酒にメタルにフィギュアに銃。日頃世間ではあまり顧みられる事のないあれやこれやを過剰なる偏愛を以てご紹介いたします。

ジョージが何とかしてくれる。 大空港[テレ東午後ロー版]

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『(こんな事は)説明書には不可能だって書いてあります!』

『それがこの707の良い所だ』

地上波で「大空港」、同じ時間にBSプレミアムで「タワーリング・インフェルノ」。

パニック祭りな午後でした。

大空港テレビ東京午後のロードショー”版(51日放送)」1970年/ジョージ・シートン監督)

“エアポート・シリーズ”の1作目。後の「75」「77」「80」が事故メインの話になっているのに対し、本作の主役は文字通り“空港”。

空港で働く人々の群像劇。職場を舞台にテンポ良く視点が切り替わる様はERの先駆け(「大空港」って本当に良い邦題だと思います)。

 

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130分越えの作品を2時間枠に押し込んでいるので、景気良くハサミが入っていますが、その分更にテンポアップ(笑)。

クレジット上の主役はバート・ランカスター(空港長)とディーン・マーティン(機長)ですが、どちらもカミさんほったらかしで不倫しており、あまり好感が持てません。

 

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実質主役は無賃搭乗常習婆さん、ヘレン・ヘイズと整備の親方、ジョージ・ケネディ

 

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特にジョージ・ケネディは、“何があってもジョージがいれば何とかなる”というタフガイ信仰の原点になりました。

もうひとり、爆弾自殺犯の妻を演じたモーリン・ステイプルト

 
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傷を負って降りてきた乗客に半ば放心状態で「ごめんなさい…酷い目に遭わせて…すみません…申し訳ありません」と頭を下げる様が哀れです。

着陸時に「皆死ぬんだ!」とわめく乗客を神父さんが十字を切りながらひっぱたくところが本作の私的ベストシーン。

ウィスキーを一気飲みしたシスターを見てヘレンが目を丸くする所と、どてっ腹に穴をあけた機体をジョージがいとおしげに眺める所がカットされてしまったのは残念。

5月金曜の午後ローはエアパニック特集だそうで、「77」「80」「05」「ハイジャック 人質はアメリカ」と続きます。

「ハイジャック」は地上波初放送だそうですが、170を超えるTVMだぞ。それを2時間枠に押し込むのか。4割以上カットって…。

流石「午後ロー」、侮れません。

 
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