餃子で有名な中華料理チェーン店で昼食をとっていたら、店内BGMで「ドリーム・オン」が。
エアロスミスの1stアルバム『野獣生誕』3曲目に収録された名曲。
カウンターで五目炒飯かっ込みながら、スティーヴン・タイラーが切々と謳い上げるロック・バラードを聴く…実に妙な気分。
オリジナルも勿論素晴らしいですが、お薦めはカヴァー集『エアロスミス トリビュート』収録バージョン。
Vo:ロニー・ジェイムス・ディオ、G:イングヴェイ・マルムスティーンという豪華タッグ。
スティーヴンが“切々と”なら、ロニーは“朗々と”。
インギーも、抑え目ながら要所要所で“ピロリスト”としての本領を発揮。
原曲のイメージを損なう事無く、きっちり自分の歌(と演奏)にしています。この1曲のためだけにアルバムを購入して良いと思わせる程、聴き応え満点な仕上がりです。
これでインギーは、レインボーの歴代ボーカリスト全員(ロニー、グラハム・ボネット、ジョー・リン・ターナー、ドゥギー・ホワイト)と共演を果たした事になります。
さて、お話戻ってエアロスミス。
いつ頃からでしょうか、エアロを聴かなくなったのは。『ロックス』『ドロー・ザ・ライン』辺りまでは結構聴き込んでいたのに。
急につまらなくなったと言うか、牙が抜けて爪が剥げてしまったような。
多分、似たような感想を持っていたのがロニー。「BURRN!」のインタビューで、
「私は自分の得意なことを続けていくだけさ。 例えば、今のAEROSMITHは昔とは別のバンドだ。 彼らの今の成功は、そもそも彼らを最初に成功させたものと同じところにはない。 かつての彼らは威勢のいいブルージーなロック・バンドだったが、今の彼らは凄く洗練されていて、素晴らしいビデオを作り、服装も髪型もキマっている。 勿論、スティーヴン・タイラーは世界でも有数のパフォーマーだし、実に素晴らしいロック・シンガーだけどね。 彼らは多分、一番楽しかったのは昔クラブでプレイしていた頃だと言うだろう。 今の彼らは “メディアのお気に入り”だ。 私にとっての成功はそういうものではなく、心の問題なんだよ」
なんて事を言っていました。
私にとって今のエアロはビートルズやストーンズと同じ箱。既にひとつの権威であり、それを好きと言っておけば、とりあえず誰からも責められない安全地帯。
あ、何か辛気臭い文章になってしまった。これじゃまるでブログじゃないか 。
ロニー&インギー版『ドリーム・オン』を聴きたい方はここいら辺を