「天童宮…浮上!」
海底が隆起したかのように現出する、かつて天空にあった浮遊城塞。満月を背にその頂きに立つ“万条の仕手”ヴィルヘルミナ・カルメル。
目指すは星黎殿。目的はシャナ奪還。全面戦争の幕が開く。
「灼眼のシャナFinal」
[北米版BD-BOX Pt.1]
(2011年10~12月/渡部高志監督)
クリスマスの夜、シャナと吉田一美の心に思い出だけを残して消失した坂井悠二…があろうことかラスボス“祭礼の蛇(代行体)”として再臨。
悠二は自在式『大命詩篇』が打ち込まれた自身の中に眠る宝具『零時迷子』を通じて、祭礼の蛇と語り、彼の“世界の理を覆す”という大命が、“全ての戦いを終わらせる”という自身の目的に合致すると判断、祭礼の蛇代行体と意識を共有して…ええい、ややこしい!
図式としては、永き眠りに就いた創造神を目覚めさせようとする紅世の徒軍団VSそれを阻止すべく立ち上がったフレイムヘイズ軍団という対立構造です(アルマゲドンですね)。
悠二としてシャナの前に現れた祭礼の蛇代行体は圧倒的強さでシャナを拉致して星黎殿へ。
星黎殿と表裏一体な存在として構築された天童宮を浮上させ、シャナ奪回に挑むヴェルヘルミナ。協力者は“儀装の駆り手(ぎそうのかりて)” カムシン・ネブハーウ、そして“輝爍の撒き手(きしゃくのまきて)”レベッカ・リード。
“震威の結い手(しんいのゆいて)”ゾフィー・サバリッシュは、フレイムヘイズ軍団を指揮して正面から星黎殿陥落を目指す。
互いの叡智を賭けた総力戦。
カムシンとレベッカの奇襲に乗じて脱出を図るシャナ。しかし、自在法を封じられた上に丸腰では反撃のチャンスも…。
そのシャナの元に急ぐ鎧武者。宝具『贄殿遮那』を核にするミステス、天目一個。
「我が主の元へ!」
一方、長年追い求めてきた仇が実は自分の願望の象徴だったと知って生きる気力を失くし、昏睡状態に陥ってしまった“弔詞の詠み手(ちょうしのよみて)”マージョリー・ドー。
彼女と佐藤啓作の恋愛成就が前半の個人的最大の見どころ。
「啓作、カッコつけられる場面ってなぁ、どこまでやってもやりすぎってこたぁねえんだ…気張れよ」
ベタにベタを上塗りしたベタ展開ですが、大好きです、こういうの。
ヴェルヘルミナと合流したシャナは悠二(祭礼の蛇)を追って神門へ。
『天に浮かぶ黒き鏡の名を“神門”! 創造主、祭礼の蛇をこの世に帰還させるため、敷かれた道への入り口! 代行体とトリニティはかの中! 旅路の途上にある! 我ら炎髪灼眼の討ち手、シャナとその一党はこれよりその阻止へと向かう!』
いやあ、2期の学園ラブコメは何だったんだ?!というくらい熱血な展開です。
はてさて、結末は…。
北米版BD-BOX Pt.1は3期前半12話をBD、DVD各2枚に収録して5,000円弱。