『今すぐ私の研究資料をすべて燃やして!』
心臓発作で意識不明だった科学者の母親が覚醒。一報を受けた息子が病院に駆けつけると、母が真顔で懇願してきた。
『日記を燃やして。あの子はまだ生きてる!』
『あの子って?』
『アンソニーよ!』
『アンソニーって誰?』
『あなたの弟よ!』
母は一体なんの研究をしていたんだ?
「キンドレッド」(1986年/ジェフリー・オブロウ&スティーヴン・カーペンター監督)
ビデオには“戦慄の異形生命体”という激安なサブタイがついています。
確かに「キンドレッド」だけではジャンルの特定もできないので、こういう分かりやすい副題はありがたいです。
86年という時代は先達の作品がほぼ出尽くした頃。
「エンブリヨ(1976)」「ドクター・モローの島(1977)」「エイリアン(1979)」「死霊のはらわた(1981)」「遊星からの物体X(1982)」 「ZOMBIO(ゾンバイオ)/死霊のしたたり」(1985)
そして本作と同年に「ザ・フライ」「フロム・ビヨンド」。
終盤はモンスターものになりますが、前半~中盤は「母の研究は何だったのか?」「アンソニーとは何者か(本当にいるのか)?」というミステリー仕立て。