デストピア経典~曼荼羅畑でつかまえて(三代目)

B級カルトな特殊映画、ホラーにアニメに格闘技、酒にメタルにフィギュアに銃。日頃世間ではあまり顧みられる事のないあれやこれやを過剰なる偏愛を以てご紹介いたします。

最悪のフーリガン。 ゴール・オブ・ザ・デッド

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田舎のスタジアムがゾンビまみれで大騒ぎ。
 
たった19文字でまとめられる話を2部構成140という2001年宇宙の旅』かよ!な尺で描いたフレンチ・スプラッター
 

「ゴール・オブ・ザ・デッド」

2014年/バンジャマン・ロシェ&ティエリー・ボワロー監督)
 
何故、監督が二人いるのかと言うと、前半(死霊のキックオフ大乱闘編)と後半(地獄の感染ドリブル編)を別々に撮っているから。
 
後半になると改めてタイトルとクレジットが流れて、2本立てな趣き…ではあるのですが、2本立てにした意味がまるで解りません。
 
監督が代わってタッチも変わるとか、前半と後半で視点が変わるとか、前半で張り倒した伏線を後半で回収するとか、一切ありません
 
お話は直線で地続き、作風ほぼ一緒。いやもういっそ清々しいくらいに変化無し。
 
フランス北部の田舎町カペロング。かつて地元のチームE.J.A.C.を牽引しながらも、土壇場でメジャーの「オランピック・ドゥ・パリ」に鞍替えした(ついでに地元の女喰いまくった)ため、17年経った今でも地元では怨嗟の対象となっているプレーヤー、サム・ロリ。
 
引退を間近に控えて、地元への凱旋を果たしますが、待っていたのはブーイングの嵐。
 
選手も審判もサムを潰す気満々。中でもジャノ(とその親父)は、サムのせいで自分がメジャーに行けなかったと怨み骨髄。
 
親父が通販で入手した怪しげな薬でドーピング…したら力が漲って、瞳孔開いて、妙な涎がだばだばと溢れ出して、絶叫しながら猛ダッシュ


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『うおおぉ! サム! ぶっ殺してやるぞおぉお!』
 
途中、電話の回線修理人その他を血祭にあげながら、一路、スタジアムへ。
 
死んで蘇っているわけではないので、ゾンビじゃないんですよね。どちらかと言えば『28日後』とかの方が近い。
 
感染経路は飛沫。米の研ぎ汁みたいなゲロをマーライオンのように噴出し、顔射された人間は即感染。


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あっという間にスタジアムは阿鼻叫喚の地獄絵図。
 
そのままスタジアムの外に飛び出した選手&観客は全員フーリガンとなって街を蹂躙。


かろうじて難を逃れたサムとサムの父、サムの娘だと主張する少女、フーリガン二人に売れないTVレポーターらは、街からの脱出を試みますが…。


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シリアス一辺倒ではないですが、コメディという程笑えるわけでもありません(たまにクスっとする程度)。


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妙な期待をせず、140分という長丁場を気にしなければ、それなりに楽しめる仕上がりにはなっています。

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