『僕は確かにリアルに絶望している。だけど自分には絶望していない。
今がつまらないか、楽しいか、平凡なのかを決めるのはリアルじゃない。
決めるのは僕だ。
僕が望めば不可能はない。お前だって、望めば何でも出来る!』
2期の神にーさまは文字通り神憑り。神々しいがまでの威風堂々振りです。
「神のみぞ知るセカイⅡ[第2期/北米版BD-BOX]」
(2011年4月-6月放送/高柳滋仁監督)
1期はミッションを次々クリアしていく独立エピが並んでいる印象でした。
これはひとえに“桂馬に攻略された(心の隙間を埋められて体内に宿る駆け魂を追い出した)女は、その瞬間、桂馬との記憶を失ってしまう”という鬼ルールのせいで、エピが連鎖しない(ハーレムに発展しない)ため。ところが…、
『ちひろからあんたの悪口聞くと、何か気分悪いのよ』
1期で最初に攻略した高原歩美の一言。おっと、心のどこかに恋愛の残滓が残っているのか。
特にこれといった特徴の無いフツーの女子(桂馬曰く『ギャルゲーならモブキャラ』)ですが、桂馬を“オタメガ”と呼ぶ罵詈雑言の舌鋒だけはSランク。
このちひろを攻略するハメになる5話-7話は2期のハイライト。
何事にも真剣になれないちひろの日常を丁寧に重ねて、桂馬へ傾倒していく機微を細かい表情やリアクションでじっくりと描いていきます。
1期では文字通りモブキャラで「何故こんな役に阿澄佳奈?」と思いましたが、2期で納得。阿澄さん、すげーいい仕事しています。
恋愛の残滓が残っているのは歩美だけではないようで、OVA「4人とアイドル」では、桂馬の同級生にして現役アイドル歌手(そして1期3人目の攻略相手)中川かのんが、
『私たち、いつかどこかで逢いませんでしたか?!』
もう1点、2期の収穫。それはエルシィ。
いやぁ可愛い。1期の3割増しくらいで愛おしくなっています。
消防車を見てはしゃぐ様子↑とか、ハクアと桂馬の距離に嫉妬して床に消防車の絵を描いていじけるところ↓とか、エライことキャラ立ちが良くなっています。
「神のみぞ知るセカイⅡ[北米版BD-BOX]」は全12話をBD2枚に収録して5,000円前後。国コード無し、字幕on/off可。