デストピア経典~曼荼羅畑でつかまえて(三代目)

B級カルトな特殊映画、ホラーにアニメに格闘技、酒にメタルにフィギュアに銃。日頃世間ではあまり顧みられる事のないあれやこれやを過剰なる偏愛を以てご紹介いたします。

ドツキ漫才が開く心の扉。 貧乏神が![北米版BD-BOX]

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『人間がつまらない生き物なんて知ってるよ。
でも、時々凄く面白い』

 

紅葉(もみじ)は貧乏神。上司・山吹直々の業務命令で人間界へ。

 

何でも、尋常じゃない量の幸福エナジーを保持しているのみならず、周りの人間から幸福エナジーを吸い取っている不届き者がいるらしい。

             

人間界の幸福エナジーの総量は固定。独り占めされたら幸福と不幸のバランスが崩れてしまう。

 

幸福エナジーを奪回してあるべき場所に返し、他人の幸福吸収力を奪うのが今回のお仕事。あー、かったりい。誰だよ、桜市子って…。

 

貧乏神が![北米版BD-BOX]」
20127-9月放送/藤田陽一監督)

 

桜市子は高校1年、16歳。容姿端麗、頭脳明晰、無病息災、そして巨乳。人も羨む幸福街道驀進中。

 

で、あんた誰? 貧乏神? 貧乳神の間違いじゃないの。幸福エナジーを返せ? 嫌なこった!


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という訳で貧乏神VS高飛車幸福娘の戦いが。

 

重要なのは、紅葉は貧乏神であって死神ではないと言うこと。

 

無理矢理な例えですが、銭形(警察であって殺し屋ではない)とルパンの決して致命傷は負わせない(相手が怪我したら本気で心配する)キャットファイトのような関係が展開していきます。


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幼少期から不在がちな両親に代わって市子の面倒を見てきた執事の諏訪野が(長年に渡って市子に幸福エナジーを吸い取られていたために)心筋梗塞で倒れたのをきっかけに自身の能力について考えるようになる市子。


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紅葉に抜き取られた幸福エナジーを奪い返して諏訪野の元に走る市子
 

基本、バカ×パロデイのコメディですが、時折、居合い斬りのように“いい話”が挿入されるので油断できません。

 

両親の不在(愛情飢餓)、友人の裏切り(人間不信)、努力に裏打ちされた自信と幸福エナジーの加護(自分ひとりで大丈夫)。様々な事情で閉ざされた市子の心が紅葉とのドツキ漫才によって開かれていきます。

 

序盤から様々なサブキャラが登場しますが、紅葉と市子の関係性に主軸を置くという目線にブレが無いので、走行が安心・安定。


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犬神(左2枚)と狗神(右2枚)
 

サブキャラと言えば、捨て犬姿で現れる犬神(変態)と、黒人僧侶ボビー(女好き)って、「繰繰れ!コックリさん」の狗神(変態)信楽(女好き)まんまですね(勿論、こっちの方が先ですが)。

 
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信楽(左)とボビー(右)


因みに市子には武芸の嗜みもあります。特にサブミッションは芸術の域。


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貧乏神が!(英題:GOOD LUCK GIRL)」北米版BD-BOXは全13話をBD2枚に収録して5,000円前後。


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