
『人類はこの星で誕生したが、ここで死ぬ必要はないだろ』
インド、アメリカから空軍がなくなって10年の近未来。絶滅オープンリーチの人類を救うため第二の地球を見つけるプロジェクト“ラザロ計画”が極秘裏に。
選択肢はふたつ。移住可能な星を見つけてまるっとお引越しするプランA。一握りの人間と5千以上の冷凍受精卵を打ち上げて“種”を残すプランB。
しかし、この計画にはひとつ大きな嘘が…。
「インターステラー」
(2014年/クリストファー・ノーラン監督)
「メメント」「インセプション」の時も感じましたが、どうもノーラン監督とはイマイチ相性が悪いみたいです。
面白いのは間違いなくて、169分一気に観せ切る豪腕も認めるのですが、理に適っているようで語るに落ちる的安普請さがあると言うか。
「2010年」同様、宇宙に飛び立つまでの40分がちと退屈。
人類のドン詰まり感が、食料危機という側面からしか語られない(しかもカメラは主人公のコーン畑のある町から1歩も出ない)のも不満。

『待ちくたびれたよ』
結局、この手のSFを観て思うのは、
「2001年」は本当に色褪せないんだなぁという感慨と、
「トップをねらえ!」は本当に面白かったんだなぁという妙な感想だったりします。
ネタが割れると興を削ぐので、お話のキモには触れませんが、序盤で主人公(マシュー・マコノヒー。元パイロット兼エンジニア)の娘が問題を起こしたと担任女教師に呼び出されるシーンがあります。
何をしたのかと思えば、“アポロ計画”の話をしたのがよろしくないと。この時代の改訂版教科書には『アポロ計画はソ連の破産を狙った捏造』と記載されているようで。
『月面着陸を信じてないのか?』
『あれは実に賢いプロパガンダだったと思っています。ソ連は破産したわ。ロケットやガラクタに金を注いで…』
『ガラクタだと?!』
結果、娘は停学。まったく今も未来も教師ってのはロクな事教えません。