デストピア経典~曼荼羅畑でつかまえて(三代目)

B級カルトな特殊映画、ホラーにアニメに格闘技、酒にメタルにフィギュアに銃。日頃世間ではあまり顧みられる事のないあれやこれやを過剰なる偏愛を以てご紹介いたします。

愛も希望も暴力も。 追悼:生頼範義

イメージ 1
 

イラストレーター、生頼範義氏がお亡くなりになりました。

 

1027日。肺炎。79歳。

 

世間的には「スターウォーズ」であり「平成ゴジラシリーズ」ですが、私にとっては平井和正の表紙の人。

 

小学4年時に読んだアダルトウルフガイシリーズ1作目「狼男だよ」が全ての始まり。

 

カバー、口絵、挿絵を一手に引き受けた生頼氏の仕事は“大人世界のエントランス”。


イメージ 2
ハヤカワ文庫は大人の階段でした。
 

児童文学には絶対出てこない“セックスと暴力”のビジュアル補完は、大人文学の誉れを上塗りしておりました。


イメージ 3
角川文庫も負けてない。平井&小松のツートップを生頼がアシスト。
 

映画ポスターで1本挙げるなら「テンタクルズ」でしょう。完全に本編を凌駕しています(笑)。

 

そして忘れてならないのが、宇宙船地球号」(レイジーのアルバム・ジャケット。


イメージ 4
 

元々ハードロック志向のグループだったにも関わらず、ミッシェルだのスージーだのポッキーだのと訳の分からないニックネームを付けられた挙句、「赤頭巾ちゃん御用心」のようなアイドルポップを演らされる羽目になったレイジーが、本当にやりたい音楽を叩きつけた会心の(そして最期の)アルバム。

 

“♪ 今欲しいものは 夢だけ 冷めた世界はまっぴらごめん

   Rock’n Rollを感じる それだけ  全てを賭ければDREAMER!

A1曲目「DREAMER」より)

 

生頼氏のイラストはこの門出を飾るに相応しい祝砲でした。

 

映画、小説、音楽…多くの(こっち寄りの)ジャンルでお世話になりました。

 

ご冥福をお祈りいたします。

イメージ 5イメージ 6←ランキング投票です。よろしければワンポチを。