
宇宙空間を映し出すスクリーン。その上方から巨大な宇宙戦艦がゴゴゴゴゴ…とフレームイン…したと思ったら、あっという間に最後尾のエンジンノズルが…って短過ぎるだろ!

真似るならちゃんと真似ようよ(笑)。
「スタークラッシュ」
(1978年/ルイス・コーツ監督)
77年を席巻した「スターウォーズ」の狂騒に間髪入れず便乗した国がふたつ。
ひとつはイタリア。もうひとつは日本。
バッタもん1番乗りは「スターウォーズ」米国公開と同年末(つまり、日本公開の半年前)にやったモン勝ち公開された東宝の「惑星大戦争」。
2番槍が「スターウォーズ」日本公開の2ヶ月前に滑り込み公開された東映の「宇宙からのメッセージ」。
そして、同年にイタリアで作られたのが、これ、「スタークラッシュ」。
女宇宙海賊ステラ・スター(キャロライン・マンロー)とその相棒アクトン(マージョー・ゴートナー)が皇帝(クリストファー・プラマー)の命を受けて、悪の首領ザース・アーン伯爵(ジョー・スピネル)相手に大暴れ。
脚本はやっつけだわ、特撮はチープだわで、特に褒めるべきところは無いのですが、「スターウォーズ」には間違いなくなかった“お色気”と“おとぼけ”がてんこ盛り。
辺境の小惑星でアマゾネス軍団とか、流石イタリア、分かってらっしゃる。

個人的には、アマゾネス軍団が操っていた女型の巨大ロボがお気に入り。おっぱいミサイルのひとつもぶっ放してくれれば言う事無しだったのですが。

左が銀色のアフロダイA、右が意外に使えるアンドロイド。
アマゾネスと対を成す蛮族はキモメンの浮浪者にしか見えなかったのがちと残念。
にしても相変わらずクリストファー・プラマーはいい声しているなあ。いきなりギター片手に“エーデルワイス”とか歌い始めたらどうしようかと思いました(笑)。

本作を買い付けたのはニュー・ワールド・ピクチャーズ(=ロジャー・コーマン)。米国版予告編を編集したのはジョー・ダンテだとか。
コーマンは2年後に「宇宙の7人」を製作しますが、本作の影響に因るものかどうかは分かりません。