デストピア経典~曼荼羅畑でつかまえて(三代目)

B級カルトな特殊映画、ホラーにアニメに格闘技、酒にメタルにフィギュアに銃。日頃世間ではあまり顧みられる事のないあれやこれやを過剰なる偏愛を以てご紹介いたします。

世界初の自動拳銃にしてP08の原型。 ボーチャードピストル C93

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久しぶりにモデルガンなぞ購入してみました。

 

ルートヴィヒローベ社製ボルヒャルトピストーレ(ボーチャードピストル)C93(ダミーカート仕様。CAW社謹製)

 

1893年に誕生した世界初のセミオートマチック・ハンドガンです。

 

一見して印象的なのがグリップ後部の大きなテール。

 

ここに何が入っているかと言うと、板バネで作られたリコイルスプリング。


射出後に次弾をチャンバー(薬室)に送り込むためにブリーチブロックを前方に押し戻す役割を担っています。

 

このテール部分が意外と重い。ボーチャードピストルの多くはショルダーストックとセットで販売されていたようですが、テールの大きさと重さがバランスを崩す要因となっていたのではないかと思います。

 

そこいら辺の欠点を改良したのが、1908年にゲオルグ・ルガーが完成させたルガーP08なのですが、それはまた別の話。

 

ルートウィヒローベ社は1896年にDWM社に買収されてしまうので、生産されたボーチャードピストルは僅か1,100挺。

 

DWM社が生産したボーチャードピストルも約1,900挺ありますが、刻印、マガジンキャッチボタン周辺のフレーム形状その他に仕様変更があり、ローべ社時代のものとは異なるようです。

 

精度が高くセールスも好調だった割にはどの国の軍隊も制式ピストルとしては採用しなかったという不遇。P08という本命誕生という不運もあって、映画などでお目にかかることはほとんどありません。

 

登場が確認できる数少ない一例が1961年のソビエト映画「火を噴く惑星」


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後にロジャー・コーマンTV放送用に改作した「金星怪獣の襲撃」のオリジナルですね。

 

ボルヒャルトピストーレ(ボーチャードピストル)C93。ちょっと時代の徒花な感じが心地良い逸品です。


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