
200年前の超新星の爆発がようやく地球に到達…という理由だけで時空が歪んで天変地異。
何かフルチ爺さんの『だって仕方ないじゃろ。地獄の釜が抜けてしまったんじゃから』と共通する無理矢理感に溢れています。
ええ、仕方ないですよ。だって超新星が爆発しちゃったんだから。そりゃ、UFOも飛んでくるしモンスターも出てくるし、タイムトラベルだってしちゃうでしょう。
「異次元へのパスポート」(1980年/ジョン“バッド”カードス監督)
製作総指揮チャールズ・バンド、特撮担当デヴィッド・アレン。
砂漠の真ん中に新居おっ建てた変わり者ウィリアム一家。父ちゃん母ちゃん息子に娘に娘婿に孫。家のお披露目兼ねて晩餐会…の予定でしたが、超新星爆発の余波で時空が歪んで大騒ぎ。
いやあ、見事なまでに脈絡も繋がりもありません(誉めてないけど微笑ましい)。

ポスター各種。内容の想像が全くつきません(笑)。
裏庭に光るピラミッド出現。寝室に宇宙人、見上げればUFO、どう見てもおもちゃな殺人マシーン登場、モンスター2対が現れて大喧嘩、家ごと別世界に飛ばされて絶体絶命…って支離滅裂すぎるだろ!

そして強引にも程がある大団円。『宇宙がひっくり返った』だの『新しい世界で生きていく』だのそれっぽい台詞がありますが、そんな説明で納得しろといわれても…。
ただ、デヴィッド・アレン(←ハリーハウゼンの宿敵とか言われているらしい)によるモーション・ピクチャーは絶品。
娘婿役にクリストファー・ミッチャムが(ここで取り上げた彼の出演作は「大いなる決闘」ぐらいか)。
何か箔が付きますね。