『下を向くなよナツキ・スバル。瞳が曇れば魂が陰る。それは未来を閉ざし生きる意味を見失うと言うことだ。己の正しきに従う時、下を向いて行う者にどれほどの事ができる? 顔を上げ前を向き、手を伸ばせ』
嗚呼、折角良い事言ってもらったのに…。ナツキ・スバル、お前の瞳は何故曇る?
「Re:ゼロから始める異世界生活/第12-14話」(2016年6月19・26日、7月3日深夜テレビ東京放送/渡邊政治監督)
ロズワール邸編を無事クリアしたスバルらは「再びの王都」へ。王選編の始まりです。
次期女王候補5名。勿論その中にはエミリアの姿が。冒頭の台詞は同じく王選候補のクルシュ・カルステンの言葉。
いやあ、今回はとにかくスバルが空回り、勘違い、すれ違いで胸が痛くなります。
どんどん離れて行くエミリアの心。精神も肉体もドン詰まって更なる悪手を打ってしまうスバル。
これって「GATE」第2クールと同じパターンですね。最後まで観れば相応のカタルシスが待っているのでしょうが、そこまでが辛い。
スバルが度々口にする台詞「知らない天井」からも分かる通り、本作は「エヴァ」への強い目配せが感じられます。
今回はエヴァ第16話「死に至る病、そして」からの引用が。
シンクロテストでアスカを抜いて増長したシンジは独断専行の挙句、ディラックの海に飲み込まれ…。
“死に至る病”はキェルケゴールの著作からの引用で“絶望”の事。
そして、Re:ゼロ第14話のサブタイは「絶望という病」。
2度に渡ってエミリアを助けたスバルはエミリアを支える事ができるのは自分だけと増長し独断専行した挙句、エミリアの信頼を失い、レムの命まで失う破目に…。
キツいなぁと思いつつ、毎回の引きの巧さに舌を巻く…切るに切れませんね(でも円盤は買わない)。