デストピア経典~曼荼羅畑でつかまえて(三代目)

B級カルトな特殊映画、ホラーにアニメに格闘技、酒にメタルにフィギュアに銃。日頃世間ではあまり顧みられる事のないあれやこれやを過剰なる偏愛を以てご紹介いたします。

全滅エンドなら星5つ。 オクトパス

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発端はキューバ危機。

 

カストロへのお土産を積んだソ連原潜レニングラードが米国艦に撃沈されて海の底。お土産も海溝転げて闇の中。


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で、現在。件の海域は行きかう船が行方くらますバミューダの親戚筋に。

 

原因調査の為、女海洋学者リサを乗せて問題海域に向かった米国原潜。途中便乗のゲストが2名。CIAの新米エージェント、ロイ・ターナーと大使館連続爆破のテロリスト、キャスパー。

 

彼らを待っていたのは、

 

「オクトパス」2000年/ジョン・エアーズ監督)


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爆破テロから犯人確保までの流れは小気味良いのですが…。
 

キューバ危機の資料映像を使ったOPから、大使館爆破テロと繋げて、犯人護送の手段として潜水艦という流れは良いのですが、とにかく本作の駄目要素は、

 

主人公がヘタレすぎる

 

これに尽きます。経済専門で実戦経験ゼロの新米捜査官、ロイがとにかくヘタレ。

 

目の前で同僚がやられているのにキャスパーを撃てず。潜水艦の中でも人質とったキャスパーを撃てず(結局、人質は目の前でお陀仏)。

 

大失態を犯しておきながら、「僕は事務屋で現場の人間じゃないから(キャスパー逃亡の)責任はない!」と開き直り。


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終盤は、キャスパー奪還のためにテロリスト仲間がシージャックした豪華客船に舞台を移すのですが、ここでも目の前で救助ヘリに消えていくキャスパーを撃てず…って最後まで撃てねーのかよ!? 伏線の意味ねーじゃん!

 

結局、キャスパーはタコに殺されるのですが、そこで勝ち誇られても「いや、お前何もしてねーし…」。

 

ああ、そうそう、申し遅れましたが、タコの映画なんですよ、これ。あまりに主役がヘタレなんで忘れてました。


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低予算の割りにはそこそこ頑張っているタコCG。
 

最後の最後に主役らしい、でも適当かつご都合主義な活躍を見せてはくれるのですが、もはや手遅れ。

 

客船の乗客含め登場人物が皆喰われちゃう全滅エンドで、実は「ザ・グリード」の前日譚でしたとかいうオチだったら満点だったのですが…。


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