発端はキューバ危機。
カストロへのお土産を積んだソ連原潜レニングラードが米国艦に撃沈されて海の底。お土産も海溝転げて闇の中。
で、現在。件の海域は行きかう船が行方くらますバミューダの親戚筋に。
原因調査の為、女海洋学者リサを乗せて問題海域に向かった米国原潜。途中便乗のゲストが2名。CIAの新米エージェント、ロイ・ターナーと大使館連続爆破のテロリスト、キャスパー。
彼らを待っていたのは、
「オクトパス」(2000年/ジョン・エアーズ監督)
キューバ危機の資料映像を使ったOPから、大使館爆破テロと繋げて、犯人護送の手段として潜水艦という流れは良いのですが、とにかく本作の駄目要素は、
主人公がヘタレすぎる
これに尽きます。経済専門で実戦経験ゼロの新米捜査官、ロイがとにかくヘタレ。
目の前で同僚がやられているのにキャスパーを撃てず。潜水艦の中でも人質とったキャスパーを撃てず(結局、人質は目の前でお陀仏)。
大失態を犯しておきながら、「僕は事務屋で現場の人間じゃないから(キャスパー逃亡の)責任はない!」と開き直り。
終盤は、キャスパー奪還のためにテロリスト仲間がシージャックした豪華客船に舞台を移すのですが、ここでも目の前で救助ヘリに消えていくキャスパーを撃てず…って最後まで撃てねーのかよ!? 伏線の意味ねーじゃん!
結局、キャスパーはタコに殺されるのですが、そこで勝ち誇られても「いや、お前何もしてねーし…」。
ああ、そうそう、申し遅れましたが、タコの映画なんですよ、これ。あまりに主役がヘタレなんで忘れてました。
最後の最後に主役らしい、でも適当かつご都合主義な活躍を見せてはくれるのですが、もはや手遅れ。
客船の乗客含め登場人物が皆喰われちゃう全滅エンドで、実は「ザ・グリード」の前日譚でしたとかいうオチだったら満点だったのですが…。