『スターウォーズ計画? あれ失敗だったろ?』
『世間的にはな』
大型台風とトルネードに吸い上げられたサメが雨あられと降ってくる…という1発ネタを引っ張りきった1作目「シャークネード」。
別れた妻エイプリル(タラ・リード)と娘を取り戻したフィン(アイアン・ジーリング)を襲う更に大きな脅威「シャークネード カテゴリー2」。
2作目で十分はっちゃけていたと思うのですが、スタッフもキャストも歯止めが効かなくなっちゃったようです。
面白さの前にあらゆる常識がひれ伏す快感。傑作です。
「シャークネード エクストリーム・ミッション」
(2015年/アンソニー・C・フェランテ監督)
原題は「SHARKNADO 3:OH HELL NO!」
何と言うか“ただ事ではない状況”だけは伝わってきます。
ニューヨークを救った功績を称えられて大統領から勲章を授与されたフィン。歓びも束の間、巨大な嵐が発生してゲリラ豪雨の如きサメ祭り。
何とアバンでワシントン壊滅! 景気がいいにも程があります。
エイプリルは母・娘と共にユニバーサルスタジオへ…ってお母さんボー・デレクじゃん。流石10点満点の女、還暦目前にしても美貌衰えず。
前作で片手首失ったエイプリルは義手を装着。アタッチメントでチェンソーに付け替え可能…じゃねえ! 内蔵されてるよ、チェンソー。
完全に片腕サイボーグ状態。誰がしたんだ改造手術。
そこに降り注ぐシャークレイン。災害に意思なんかあるわけないじゃんとばかりに老若男女、善人・悪人、美人・不美人問わず全てに平等かつノーマーシィに訪れる死のギフト。
悲惨を突き詰めると笑いになるんですねえ。
でかくなりすぎたハリケーンは最早地上からは対処不能。ここで登場するのが元NASA職員だったフィンの親父…ってデヴィッド・ハッセルホフか!
ナイトライダーとは頼もしすぎます。彼の電話1本でスペース・シャトル『インディペンデンス』が発進準備(どんな権力者だよ!?)。
ホント、君らどこまで行く気なのよ?
正に『OH HELL NO!(ありえねー!)』
全編に渡って楽屋落ち、じゃないリスペクト(主にテレビシリーズの)が炸裂。
パート4は今作のラスト(ある人が死んだかのように見える)の解釈を視聴者投票で決めた上で話を繋げるそうです。
流石に息切れするだろうという予想の斜め上を行く「最早何の話をしているのか分からない!」展開に期待します。