
『You'rea hard woman, Hannie Caulder』
(あんたは強い女だ、ハニー・コールダ―)
『Likethe man said, there aren't any hard women, only soft men』
(強い女なんていないわ。ヤワな男がいるだけよ)
ラクエル・ウェルチvsアーネスト・ボーグナイン。観る前からお腹一杯(笑)。
「女ガンマン 皆殺しのメロディ」
(1971年/バート・ケネディ監督)
たった1枚のイラストを引いたり寄ったり重ねたりしただけでOP映像にしてしまうエコノミーな精神にまず感心(安上がりにも程がある!)。

家に呼ぶなどもってのほか。道で見かけたらダッシュで迂回。クレメンツ3兄弟。
家も夫も服もなくした彼女は行きずりの賞金稼ぎプライス(ロバート・カルプ)に銃の扱いを習い復讐の旅へ。
と言う、タラも大好き、「キル・ビル」プロットの元ネタになった英国製ウェスタンです。
設定は完全にマカロニですが、ドロドロもエロエロも控えめで英国人の節度を感じる仕上がり(輪姦シーンもカメラは家の外に出ていたりで、まあ、そーゆー事があったんですよ。覚えておいてね、程度の描写。なので、ここ期待して観ちゃ駄目よ)。
本作の見どころは何といてもハニーが持つ特製銃“ダブルトリガー・リボルバー”。
トランター・ダブルトリガー・パーカッション・リボルバーのカスタムです(匠の技を披露したガンスミスはクリストファー・リー!)。

ハニーの構えている銃、写真↑だと分かりにくいですが、中指の位置がちょっと変。人差し指はトリガーに掛かって小指と薬指はグリップを握っていますが、中指がその中間の半端な位置にきています。
この銃、名前の通りトリガーがふたつあって、中指は二つ目のトリガーに掛かっているのです。

まず中指でセカンド・トリガーを引くと撃鉄が起きシリンダーが回転します。その状態で本来のトリガー(ファースト・トリガー)を引くと撃鉄が落ちる仕組み。両方を同時に引くとダブルアクションになります。
シングルアクションからダブルアクションに移行する過程で生まれた珍品。映画で使われているのを見たのは初めてです