
♪モーガンズ・オーガニック!
園芸の事ならモーガン兄弟にお任せを!
俺はレグ・モーガン。ここオージーで有機肥料と言えばモーガンズ・オーガニックだ。材料は地球に優しいものばかり。事故現場から盗んで来た死体とかね。

顧客ウケも上々。おっと、また目の前に事故った奴が。兄貴も喜ぶぞ。って今度はヒッチハイカーか。きどった都会人(CITY SLICKERS)が…あ、でも女の子は可愛いな。

どうしよう。男二人は荷台に突っ込んで…って荷台には今拾った死体があるな。ま、いいか。いざとなったら…。
「モーガン・ブラザーズ」
(2013年/コリン・ケアンズ監督)
僕はジェームズ。音楽祭に行く途中、車がお釈迦に。これじゃフェスの盛り上がったところでソフィにプロポーズする計画が台無しだ。にしてもソフィとウェスの態度が妙に怪しい。まさか二人は…。
まあいい。とにかく車は使えないから歩くしかない。ヒッチハイクしようにも車なんか…来た。モーガンズ・オーガニック?

という、音楽祭に行く途中の若者が田舎でヒドイ目に遭うという建てつけは完全に「悪魔のいけにえ」ですが、オージー・オールディーズがまったり流れる中で展開する白日夢の如き惨劇は性質の悪い冗談、笑えないコメディです。
有機肥料の決め手はカリウム。死体よりも生きている人間を生のまま破砕した方がカリウム含有量の高い肥料ができるようで。
レジ役のデイモン・ヘリマンはディック・ミラーに感じが似ています。雰囲気だけで言えば「タッカーとデイル/史上最悪にツイてないヤツら」が近いかもしれません。
兄弟の確執という意味では「蝋人形の舘」のイメージも。
ったく、どうしてこんな事に、とぼやきながら次々死体を作っていく兄リンゼイ(「インシディアス(第2章以降)」「マッドマックス/怒りのデスロード」に出ていたアンガス・サンプソン)がいい感じでした。
2013年シッチェス映画祭ミッドナイトエクストリーム・グランプリ受賞。