デストピア経典~曼荼羅畑でつかまえて(三代目)

B級カルトな特殊映画、ホラーにアニメに格闘技、酒にメタルにフィギュアに銃。日頃世間ではあまり顧みられる事のないあれやこれやを過剰なる偏愛を以てご紹介いたします。

チガウ…。 ゾンビ・ホスピタル

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ゾンビと言う単語が入っているだけで条件反射的に手にとってしまうゾンビスト(←今勝手に命名)の心情を逆手に取った悪徳商法
 
これ、ゾンビじゃないだろ。
 
「ゾンビ・ホスピタル」2008年/ジェフ・ブーラー監督)
 
母親の死後、精神的にテンパって鬱→自殺未遂の結果、精神病院収監となった妹。
 
兄が面会に行っても門前払い。どーゆー事だ、俺は家族だぞ。よーし、そっちがその気なら、患者として入院してやる!
 
結論最短距離を突っ走った兄は狂人演技で見事潜入に成功。しかし、院内では高邁な思想に取り憑かれた院長が違法な人体実験に興じておりました。


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と言う、序盤「カッコーの巣の上で」、中盤「コーマ」、終りの方でちょっとだけ「ザ・インシデント」的な暴動描写という『ちょっと待て、ゾンビなんか出て来ないじゃないか!』な誇大広告。
 
原題は「INSANITARIUM」。辞書には載っていない事が多いようですが、「INSANE(狂人)」+「SANITARIUMサナトリウム)」でASYLUM閉鎖病棟)の類義語って感じだと思います。


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ハナっから病院サスペンスだと思って観ていれば混乱も無いのですが、『いつゾンビが出て来るんだ?!』と思って観ているとどうにも据わりが悪く…。
 
院長がブレンドした新薬が、人間の理性を削ぎ落とし、本心を露呈させる(凶暴になるのでレイジ・ウィルスの変形ですね)もので、感染の危険がある(噛まれたりすると伝染る)事から「28日後」の亜種と言えなくもないですが、ちょっとね。


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狂人が病院から解き放たれる『ひゃっは~!』なラストは妙に明るい気分にさせてくれるので、後味は悪くないですが。

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